長い悪夢の救世主【wrwrd】 (ページ6)

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6夜目ページ6

｢お疲れ様｣

地上に戻って城から出れば既にみんなが集まっとった
珍しくグルちゃんが優しい言葉をかけてくれる

｢あれ？大先生、ペ神が担いでるその子、誰？｣

血を拭っとったマンちゃんが問いかけてくる

誰って言われてもなんて答えれば...

｢あー、えっと、なんて言うか...敵やない、敵国で傷つけられとった女の子。もしかしたら極一部の人間しか知らんこと知っとるかもしれん。

けど、下手したら死ぬ｣

そう言えばみんな多少興味を持つ

死ぬ。という言葉に顔を歪める奴もおれば、興味無さげに聞き流す奴もおる

｢ほぇー綺麗な顔しとんなぁ。大先生、お前この子落とすために拾ってきたんと違う？｣

物色するように女の子を眺めてたコネシマがニヤニヤと悪い笑みを浮かべる

｢違う、断じて違う。までも？可愛ええからストライクゾーンには入ってるかな｣

｢お前のストライクゾーンは広過ぎるんやて...｣

｢あ"ぁ"？なんやとトンち。女の子を愛して何がいけないって言うんや。これだから童貞は...｣

はぁ、と大袈裟にため息をつけばピキｯっとトンちの笑顔が固まる

｢童貞関係ないやろそれは！！それにお前は浮気もどうかと思うぞ！人として最低や！｣

｢浮気は最低だぁ？浮気して何が悪い！そんなのモテない弱者のひがみだろ！？俺は複数人に同じだけの愛を注いでいる！それのどこが悪いって言うんや！｣

｢だぁからそれが...！！｣

｢あーもう五月蝿い五月蝿い。ほら、さっさと帰るよ。トントンもムキになりすぎやから、この子の手当したいんだってば｣

ペ神の一言で我に返ったトンちが小さく悪いと呟く

はっ！俺の勝ちやな！

見下せばギラっと睨まれる

あー...やらかした...

｢馬鹿やな大先生、粛清は免れんよ｣

後ろからゾムに手を置かれてビクンと体がはねる
ニヤついたゾムの顔は紅く染まっとって楽しそうやった

肩を落として自国への道を歩いてった