長い悪夢の救世主【wrwrd】 (ページ37)

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37夜目ページ37

｢なぁシャオロン｣

｢なんや、ゾム｣

｢最近大先生おかしない？｣

｢大先生は元からおかしいやろ｣

そんな会話を淡々とする2人の視線の先にはケーキ屋で楽しそうにケーキを選ぶ鬱先生がいた
木の上から気だるげに見つめるも傍から見れば犯罪者だ
トントンにバレたら多少怒られるだろう

｢いや、ちゃうねん。ケーキ屋なんて行く時大先生は大体女と行くんや｣

｢サプライズかなんかで買っていくんとちゃうん｣

｢ケーキは好みが別れるし前にケーキの話してても間違って他の女が好きって言ってたケーキを買って行ったから1人ではいかんって言ってた｣

｢ガバガバやんか｣

選び終わった鬱先生が会計を済ませて店を出る
城の方面に歩き出した鬱先生をぼんやり眺めながら2人は場所を移る

｢あ、女に声かけられた｣

シャオロンの言葉の通り綺麗な女性に声をかけられた鬱先生はにこやかに話をする
しかししばらくすればその女性と別れてまた歩き出した

｢え、嘘、あいつ話で終わったで｣

以前なら話では留まらずそのまま遊びに行ってしまう所だ
短い会話だけで終わるとは到底考えられなかった

｢ゾム、やっぱあいつおかしいわ
丸くなった｣

｢顔が？｣

｢顔が。
いやそうやなくて、てか大先生前よりずっと痩せてるし｣

｢ガリガリやん｣

｢そこはどうでもええねん
Aちゃんが来てから女遊びが無くなった｣

｢はえーそういうことか｣

｢Aちゃん可愛いもんな｣

｢確かに可愛いわ
けど大先生がAちゃんに抱いてる気持ちはほ他の女とちゃう気がするんよなぁ～...｣

そのまま城に帰ってしまった鬱先生によって2人の小さな会議は終わった