長い悪夢の救世主【wrwrd】 (ページ30)

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30夜目ページ30

夢主side

｢Aー！！｣

後ろから私を呼ぶ声が聞こえる
振り返ればシャオちゃんが手を振っていた

私の所へ来たシャオちゃんは1度頭を撫でてくれる

『どうしたの？』

sha｢買い物行かへん？大先生も一緒やで｣

『買い物！？行く！！』

買い物、ショッピング
いつか行ってみたいと思っていた
あまり裕福ではなかったうちはお母さんが1人で生活に必要なものを買ってくるだけだった

妹のナノと一緒にいつもお留守番してたっけ

......ナノ

sha｢どうしたん...？｣

私の顔を覗き込みシャオちゃんが目の前に広がる
驚いて後ずさればとん、と背中に何か当たった

ut｢危ないで、Aちゃん｣

肩を優しく包み込まれてふと落ち着く

『ごめん、ちょっと考え事してたの』

人にあんしんを与えると教えて貰った笑顔で返事をすればちょっと不満そうな顔をしてシャオちゃんも笑ってくれた

ut｢もう行く？準備あるなら待つけど｣

『ううん、いいよこのままで』

sha｢そっか、なら行こ！｣

今日の温もりは2つ
右と左に暖かい体温がある

ut｢服買いにいこか｣

『鬱くん選んでよ』

ut｢え、僕でええの？｣

sha｢なんだかんだ言って大先生ファッションセンスあるからなぁ～
でもAちゃん、俺もファッションセンスあるで？｣

イタズラっぽく笑うシャオちゃん
それに言い返す鬱くん
すごく楽しい

『じゃあ、シャオちゃんも選んで！』

sha｢しゃきた！Aちゃんに超似合う服選んだるからな｣

『うん！』

新しい思い出の詰まった服が私のクローゼットに並んだ