長い悪夢の救世主【wrwrd】 (ページ21)

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21夜目ページ21

｢なぁAちゃん、動物好き？｣

ゆっくりと廊下を歩きながらお話をしていると急にそんな問いかけをされる
動物
遠い昔に少し触れ合ったくらいにしか覚えてない

『わかんない、あんまり見たりしたことないし覚えてない...』

｢そっか、じゃあ今から動物んとこいこか｣

へらっと笑った鬱くんの笑顔
なんだか落ち着いて好きになる

手を引かれて外へ出る
眩しい陽の光が私達を照らした

目の奥がチカチカと痛む
それすらもなんだか嬉しくなってきた

『お日様の光は浴びるの久しぶり...!!』

暖かくて包み込んでくれるみたいで体がぽかぽかとしてくる
その場でくるりと回ってめいっぱいに空に手を伸ばした

陽の光に当たって赤く透ける手
ふわふわと浮く白い雲
どこまでも広がる青い空

そのひとつひとつが愛おしい
もう離したくない
ずっとこうしていたい

楽しくて自然と口角は上がった

｢ほら、Aちゃん。そろそろ行くで｣

地面に広がる葉っぱの上に座っていた鬱くんが立ち上がって言った
素直にそれに従う

少し歩けば大きな畑が見えてきた

畑の中にはらんらんも見える

『らんらんー！』

大きく手を振って名前を呼ぶとこっちに気づいて振り返してくれた

｢よう気づいたな、俺見えへんかったわ｣

『鬱くんは目が悪いの？』

｢そやなぁ結構悪いかもしれん｣

眼鏡を外したらなんも見えんと続ける鬱くん
今度ちょっとしたイタズラが出来るかもしれない

歩みを止めていなければすぐ前にらんらんが居た

ut｢あ、げどちゃんちょっと動物達んとこ見学で｣

ht｢いいよ。けど俺も行く｣

ut｢りょーかーい
ほな、Aちゃん行こ｣

優しく繋がれた右手
ほんのり暖かい体温が伝わってきていた

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更新サボってすみません！
それと完全スランプのものでちゃんとした文章がかけてません...すみません