Chapter 24... ページ26
どうしたらいい。
もしやこのまま卒業？それならそのまま告白しないままの方が良かったんじゃないか。
なんて迂闊なことをしたのか。
後悔したって今更だ。
Aから避けられてから一日に8回以上は机に突っ伏している気がする。
それとは対照的に彼女は楽しそうに友だちと関わっている。
個人的な恨みにはなってしまうが、彼女と話す男には鋭い目を向けてしまうくらいには拗らせてしまっている。
( なんでこうなってんだよ… )
米屋や由良ですら触れられないところまで来たのか、もう揶揄うことはなくなった。
自分ももう一度放課後に話そうとしたが、彼女に避けられるだけではなく、太刀川隊としての任務が立て続けた。
こんな不運なことがあってたまるか。
日に日にイライラは増すばかりだった。
「 出水〜オレ任務だから先帰んね。 」
「 ういー 」
久しぶりに任務がない。
かわりに三輪隊やら東隊やらの任務が増えたそうな。
集中的に任務が詰め込まれたため、ようやく他隊に任務が回ったことに少し肩の力が抜けた。
「 出水、悪いが頼まれてくれないか。 」
「 ……あーおれ今日任務で、 」
「 ないのは米屋から聞いてるぞ。日直だろ？ホチキスで止めて資料室置いてくるだけでいいから。 」
( 米屋、マジで殴る。 )
余計なことを伝えやがって。
まあこの後に予定は何も無いし、日直であることは事実だった為仕方なく担任から資料等を受け取り、自分の机に置いた。
周りを見ると周りの人も少なくなっていた。
そりゃそうか。
若干呆れたように小さく笑い、取り掛かろうとした時、ふと声が聞こえた。
「 A〜ごめん、これ先生に持ってってくれない？この後塾あって… 」
「 いいよ、予定ないし。」
「 ありがとう！なんかあったらAも言ってね！ 」
慌てるように教室を出ていく同じクラスの女子。
どうせ避けられてしまうだろうが、チャンスは訪れた。
逃げる前に急いで椅子から立ち上がり、彼女の目の前まで足早にすすむ。
「 なあ、 」
「 っ！ 」
「 それ、重いだろ。持ってくの手伝う。 」
「 だ！大丈夫！それじゃ、 」
視線すら合わせない。
ここまでされると出水も傷つく………わけではなく。
寧ろ思い当たらない原因のせいでここまで避けられるのは腹立たしかった。
周りにいる生徒数人なんて関係ない。
彼女の手首を強く握った。
「 来い。 」
「 ちょっ…！ 」
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作者名：- | 作成日時：2023年5月10日 22時
