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一周年記念 ページ1
A Side
『ありがとうございましたー！』
最後のお客様が帰って行くのを見送って
店を閉めた。
……今日は、店を立ち上げてからちょうど一年。
前に働いていた会社にかけあって優秀なスタッフを何人か引き連れてきた。
………あれは、すばるくんとの何回目かのデート
そのとき、私はまだ、本当に若手の美容師で
……すばるくんは、そのとき既に人気のアイドルだった。
………そんなすばるくんに、あの頃の私は"店を持ちたい"なんて当時としては無謀すぎる夢を語ったりして
それでもすばるくんはそのまっすぐな瞳で私を見つめて"
ええんちゃう？俺、そういう女、好きやで？"なんて、言ってくれて
先輩にいびられて辞めてやろうかと思ったときも
思い通りにカットが出来なくて悩んだ日も
………そんなあなたの姿が、そんなあなたの言葉が
支えになりました。
……あなたの背中は出会った時よりさらに、大きくなっていくけど
……私はそのあなたの背中を少しでも、追えているでしょうか？
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作者名：もんちゃす | 作成日時：2017年10月31日 0時
