HiGH&LOW by S. - ４ -

１４１. ページ17

、



謝って欲しかったわけじゃない。



でも謝って欲しかった。



私を不安にさせてごめんねって、守れなかったことへの謝罪はいらない。






A「盾兵…っ、あっ…、っは、」






バカみたいに何度も何度も彼の名前を呼んで。



何度も何度も彼がここに存在することを確認して。



何度も何度も彼を求めた。






A「…、」






隣で眠る彼に隙間ができないようにくっついて、小さく動いた眉にさえ愛しさを感じる。






ppppp…






A「ん…、もしもし…。……え？日向…、あ、ちょっと待って」






突然の電話に、彼を起こすまいと静かにベッドを降りた。






コ「…、」






寝室から出て、少し肌寒い廊下で相手側の話に耳を傾ける。






A「今日？……え？瑩が。……、わかった。行くよ」






今日はずっと彼にくっついていたい気分だったけど彼は彼で予定があるだろうし、なにより瑩が帰ってきているのなら 行く という道しか私には残されていないのだ。






コ「出かけるのか、」


A「起こしちゃった？」


コ「いや、まぁ」


A「ちょっとだけ行ってくるね。遅くならないように帰るから、」






真っ白な服に身を包み、シトシトと雨が降る中迎えの車に乗り込んだ。

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