HiGH&LOW by S. - ２ -

５６. X'mas special ページ9

、



「「 メリィィクリスマァス！！ 」」


A「？」






ああ、もうそんな時期か。



サンタクロースの帽子をつけたダンと、トナカイの角を生やしたテッツが元気よくITOKANに入店。






ナ「てか、明日な。今日イヴだけど」


ダ「ええねんそんな細かいことは！」


テ「特製のケーキを駅前のケーキ屋で頼んできました！明日みんなでパーリィしましょうよ！」


A「パーリィ？」






商品引き換え伝票と書かれたレシートを高々とかかげ、テッツは満面の笑みでそう言った。






ダ「せや、A。みんなでうまいもん食って、ケーキも食って、ワイワイ楽しくやるんやで〜」






私の肩に手を置いて、ふわっと中を切るダンの手のひら。






ダ「一人じゃ寂しいクリスマスも、みんなで集まればそらもう…


A「別に一人じゃないけど」


ダ「………、そうやった。Aにはコブラがおったんやった…」


A「？」






ガックリ、まさしくその言葉がぴったりのように首を折った彼は次の瞬間には勢いよく顔を上げて。






ダ「まぁええわ！！とりあえずみんなでクリパするで！！」


A「クリパ…」


チ「クリスマスパーティーの略っすね、」


A「ああ、」






近くに座っていたチハルが少し笑いながら言う。






ダ「ここを飾り付けしてな、お菓子やうまいもんや酒やで盛り上がろうぜ〜！！」


テ「ぃよっっ！ダンさん！！」


ナ「…ちなみに去年もこの流れで無理矢理やだたからな。全員酔い潰れて床で雑魚寝っていう悲惨なことになったの、忘れんなよ」


ダ「はーい」






わかってんのかよ、ナオミがそう呟いたことにも気づかないくらい、ダンとテッツはどうするこうすると盛り上がっていた。

５７. X'mas special→←５５.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す