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、
ドサリとベッドに降ろされて、それでもなお甘いキスが止まらない。
A「んっ…、ぁ、」
チュ、という小さなリップ音のあと、間髪入れずに彼の唇が首筋を這う。
生暖かい舌の感覚に自ずと声が溢れた。
A「っぁ、コブラ…っ、」
誓って、彼と私は恋人同士ではない。
そういう行為だけをする ” フレンド ” でもない。
ただ、彼と過ごす時の中で、私にとって彼が大きな存在になっていることも、それがどういう感情なのかもなんとなくはわかっている。
それを伝える勇気がないのは、彼がとても近すぎて、そして私が確信を持てないでいるからだ。
prrrrrr…
このまま最後までいってしまうのだろうか、そんな中で鳴り響いた着信音。
音を全く気にする様子もなく、コブラは右手を服の中に忍ばせる。
A「コブラ…っ、電話…っ、」
私の言葉は虚空に消えただけだと思われたが、少しの間をおいて鳴り止まぬ着信音に彼はわかりやすく舌打ちをして、私の上から退いた。
コ「ダンてめぇまじぶっ殺す」
ダ『はぁ?!なんなんいきなり!!てか出て一言目がそれ?!』
電話越しにダンの わけがわからない というような声が聞こえてくる。
ダンがそうなってしまうのも仕方がないだろう。
向こうがまさかこっちの状況を知っているわけがないのだから。
コ「は?今から?………ありえねぇ。てめぇ覚えてろよまじで」
とてつもない不機嫌オーラを放出し始めた彼は通話を終えるとなにやら身支度を始めて。
ちょっと 出てくる
と後頭部をかいて出て行ってしまった。
Aナオミどうしよう!!
ナオミなにが?
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tosaka0312(プロフ) - ようさんじゃなくてぎょうさんですよ!!! (2018年3月21日 18時) (レス) id: d82946a3f5 (このIDを非表示/違反報告)
AGEH - 更新楽しみにしています!この作品大好きです! (2016年3月9日 21時) (レス) id: 26696041e1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - なんちさんと一緒で何回も見てます。今度の更新も楽しみにしています! (2016年2月16日 16時) (レス) id: 86817223d9 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - スフィンクスさんが紡ぐお話ものすごく好きです。岩田メインの以前書いていたsmile againは消してしまったのでしょうか??お気に入りの作品だったのですが…。 (2016年2月15日 19時) (レス) id: f6ab7ca903 (このIDを非表示/違反報告)
なんち(プロフ) - この小説好きすぎて何回も読み返してます!更新楽しみにしてます! (2016年2月13日 14時) (レス) id: 1952de0a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スフィンクス | 作成日時:2015年12月15日 23時