８１. ページ34
、
A「これからどうするかなんて全く考えてなくて、行く宛てもなくて。そんな時にコブラがうちにいていいって、みんなが仲間だって、嬉しかった…っ、」
喉の奥に何かがつっかえた感じ。
しゃくりあげるような彼女の言葉が、まるで慈悲を求めるかのように俺の鼓膜をひどく揺らした。
A「けど私…っ、助けれた。チハルが鬼邪高に襲われそうになった時も、ダンがRascalsにやられた時も、ヤマトとRUDEに忍び込んだ時も…っ、全部全部みんなのこと守ることできた」
ホロリ
散った涙がAの頬をぬらしていく。
A「私を仲間に入れてくれたみんなを…っ、騙してた…っ！」
悲痛だった。
彼女は彼女なりに真実を言えないことをずっと悩んでいたのかもしれない。
ごめんなさい、そう呟いたAが唇を噛み締めたのがわかった。
コ「俺たちを守ろうとしなくていい」
テ「…、」
コ「俺たちがお前を守るから、だから守ろうとなんてしなくていい」
A「…っ、」
コ「俺たちは騙されてたなんてさらさら思ってねぇ。誰にでも話したくないことの一つや二つはある。誰もそれを責めたり、追求したりはしない」
いつもの定位置からゆっくりと立ち上がったコブラさんがAの元へと歩み寄って。
コ「忘れたくないことは、大事に胸にしまっとけ。それは絶対に忘れちゃいけないことだ。……、A、お前の選択は間違ってなんかねぇよ。お前も、俺たちも、気づくのが少し遅かっただけだ」
人差し指の背で彼女の涙をすくった。
コ「だから…、戻ってこい。ここに」
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tosaka0312(プロフ) - ようさんじゃなくてぎょうさんですよ！！！ (2018年3月21日 18時) (
レス) id: d82946a3f5 (このIDを非表示/違反報告)
AGEH - 更新楽しみにしています！この作品大好きです！ (2016年3月9日 21時) (レス) id: 26696041e1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - なんちさんと一緒で何回も見てます。今度の更新も楽しみにしています！ (2016年2月16日 16時) (レス) id: 86817223d9 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - スフィンクスさんが紡ぐお話ものすごく好きです。岩田メインの以前書いていたsmile againは消してしまったのでしょうか？？お気に入りの作品だったのですが…。 (2016年2月15日 19時) (レス) id: f6ab7ca903 (このIDを非表示/違反報告)
なんち(プロフ) - この小説好きすぎて何回も読み返してます！更新楽しみにしてます！ (2016年2月13日 14時) (レス) id: 1952de0a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スフィンクス
| 作成日時：2015年12月15日 23時
