HiGH&LOW by S. - ２ -

８０. ページ33

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A「みんながもう知ってる通り、私は元々 達磨一家の人間で。達磨一家に入ったのは高校生の頃…。自分のやりたいこととか、行く末がうまくわからなくて、そんな時に声をかけられて興味本位で入ったのが始まり」









日『つまんねぇだろ、毎日』









A「喧嘩経験もないし、女だっていうのもあって、相棒という名目で育成役につけられたのが瑩。喧嘩とか、そういうの全部、教えてくれた人」









瑩『A〜、飯食いに行くぞ〜』


A『よっしゃー！瑩のおごり〜！』


瑩『あ？！おごるとは言ってねぇ！』









A「だけどある日…、両親が事故で亡くなって、両親を事故に遭わせた奴らが逃げたって聞いて。血眼になってそいつら探し出して、殺しかけた私を止めに入った瑩を…、」









瑩『やめろA！！！』


A『離せよ！！』


瑩『っあ、しまっ…






ｶﾞｼｬｧｧｧｧｧｧｱﾝｯｯｯ






瑩『た………………』


晴南『瑩……？瑩…、瑩っ、瑩っ！瑩っっっ！！』









A「…っ、積み上げられていた荷物の下敷きになって、彼は意識不明の重体。両親を失い、相棒だった彼も失いかけて、復讐とか暴力とか、今まで平気でやってきたことが全部嫌になって。達磨一家から逃げ出した」









『待てゴラァァァ！』









A「逃げて逃げて、追いかけられて逃げて。体力ももう限界で、ついに倒れてしまった私を助けてくれたのが…、コブラだった…」









コ『おい、大丈夫か…？』






何かを、遠い日の何かを思い出すかのように、見つめるかのように、彼女の目の奥は不安げに揺らいだ。

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