HiGH&LOW by S. - ２ -

７５. ページ28

、



山王連合会






SWORDのSを構え、それは俺たちにとって大きなものだ。



大好きな仲間とバカして、喧嘩して、笑って。






ヤ「山王連合会は……、ノボルが戻ってくる場所を用意するために作ったチームだ」






そしてここは、それぞれの居場所だった。






ヤ「でもそのノボルがもういらねぇっつうなら……、もう必要ねぇよ」






だから…、彼らだけの判断で、そんなことを決めてほしくなかった。






ダ「コブラ、」


コ「それで何が変わる」


ダ「え？」


コ「山王連合会の名前がなくても、俺たちはなんも変わんねぇだろ」






そんなこと、言ってほしくなかった。






コ「悪りぃな。そういうことだ」






どうして。



頭では、ヤマトさんとコブラさんが言っていることの意味くらい理解できている。



だけど、どうしても心がついていかなくて。



俺たちと同じようにコブラさんを呆然と見上げるAが、視界の端に小さく入った。






ヤ「俺たちはまたお前とつるめればそれでいい」


コ「……、わかったらそのクソみてぇなもんさっさと捨てろ」






迫るコブラさんとヤマトさんに銃口を向けるノボルさんの震える手の中で、カタカタとそれ音を立てる。






ヤ「なぁノボル！！」


ノ「来るな…、来るなぁあ！！」






ヤマトさんがゆっくりとノボルさんに近づいていって。






ノ「来るなって言ってんだろぉぉぉ！！」


チ「ノボルさん！！！」






ノボルさんが両手で銃を握り、ヤマトさんが固く目を閉じ、そしてチハルが大きく手を広げた。






A「チハルっっっ！！！！」

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