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「はい、これ」



こーちが来てからすぐ、彼女は氷を手に戻ってきた。



とりあえずここじゃ邪魔になるからと、席に戻ることにした。



「おねーさん、友達とかいいんですか?」



俺のおでこに氷を当てながら、慎太郎がそう聞いた。



「はい、大丈夫ですよ」



と指さした先には、テーブルに突っ伏しながらジト目でこちらを見る、彼女と同じような髪の長さをした金髪で色白の女の子がいた。



全然大丈夫そうに見えないんだけど、なんか俺ら睨まれてる…?



「皆さんのお邪魔になったらあれなので、これで失礼しますね」



いつもの俺なら、もっと明るく声掛けて、お喋りして仲良くなっちゃうんだけど、君にそっくりだからかとっても緊張して。



別に邪魔とかじゃないし、なんなら俺はもっと彼女のことを知りたいんだけどなあ。



なんて思ったけど、口に出すことはしなかった。




お大事にしてくださいね、とそれだけ残して彼女は席に戻ってしまった。





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作者名:もち粉 | 作成日時:2022年2月13日 10時

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