いい花はあとから (ページ14)

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side You

わざと、って優しさにわざともくそもあんの？てかこれ優しさ？と思った私は、なぜか人生で初めて知らない人に怒られたんだ。

「私は別に、代わってって言われたから代わっただけなんだけど」

「だからそれが腹立つんだよ。利用されてるの気づいてないでさ、見ててイライラする」

俺、お前嫌い、なんて突然言われたっけ。

そこから、ことあるごとに首を突っ込んでくるようになった京本少年。

心做しか、代わってほしいとか頼まれることも少なくなった。

「京本くん、私の事嫌いなんじゃなかった？」

「嫌いだけど、なんか放っておけない」

「なにそれ、わけわかんないじゃん」

と笑えば、一緒になって笑った京本少年。

「京本くんの第一印象がさ、急に怒ってくるわけわからん奴やったけど、変わったわ。普通にいい人」

「俺もお前の第一印象、バカなお人好しだったんだけど、そんなことないんだな、普通にいい奴」

ああ言えばこう言う関係が心地よくて、仲良くなるのに時間がかからなかったな。

仲良くなればなるほど、お互いにかける過保護のレベルが上がり、今に至るわけだ。

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