70-トム･リドル ページ20
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「何故これといって特別な魔力を持たない赤ん坊が偉大な魔法使いを破った？ヴォルデモート卿の力が打ち砕かれたのに君の方はたった一つの傷跡だけで逃れたのは何故だ？」
貪るような目はハリーを見て離さない。
「僕が何故逃れたのか、どうして君が気にするんだ？ヴォルデモート卿は君より後に出てきた人だろう？」
「ヴォルデモートは、」
トムの声は冷たく静かだ。
トムはハリーの杖を使って空中に文字を書いた。
TOM MARVOLO RIDDLE
「僕の過去であり、現在であり、未来なのだ。ハリー･ポッターよ。」
もう一度杖を振ると名前の文字が並び方を変えた。
I AM LORD VOLDEMORT
「分かったね？この名前はホグワーツ在学中に既に使っていた。汚らわしいマグルの父親の姓を僕がいつまでも使うと思うか？母方の血筋にサラザール･スリザリンその人の血が流れていること僕が？汚らしい俗なマグルの名前を、僕の産まれる前に母が魔女だというだけで捨てたやつの名前を、僕がそのまま使うと思うかい？」
トムは興奮しきっている様子だ。
「ハリー、ノーだ。僕は自分の名前を自分でつけた。ある日必ずや魔法界の全てが口にすることを恐れる名前を。世界一偉大な魔法使いの名を！」
Aは胸が締め付けられた。
この孤児の少年が大人になり、多くの魔法使いを殺し、娘を育て、ここに居るハリーの両親をも殺した。
何とも悲しい話だ。
「…違うな。君は世界一偉大な魔法使いじゃない。」
「何？」
「世界一偉大な魔法使いはアルバス･ダンブルドアだ！君は強大だった時でさえホグワーツを乗っ取ることは愚か、手出しさえ出来なかった。ダンブルドアは君が在学中は君のことをお見通しだったし、君がどこに隠れていようと、未だに君はダンブルドアを恐れている！」
Aはハリーの勇気ある発言に顔を緩めたがトムの顔からは微笑みが消え、醜悪になった。
「ダンブルドアは僕の記憶にすぎないものによって追放され、この城からいなくなった！」
「ダンブルドアは君の思っているほど遠くに行ってないぞ！」
ハリーはそうであって欲しいと願いながらトムに言い返した。
トムは口を開いたが、その顔が凍りついた。
どこからともなく音楽が聞こえてきたのだ。
そしてその音楽が最高潮になった時、白鳥程の大きさの深紅の鳥がドーム型の天井に姿を現した。
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Sirva - 凄く面白いです！これからも頑張ってください！ (2021年3月9日 21時) (
レス) id: 03e7803ec8 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - めっちゃ面白かったです！アズカバン編も楽しみにしてます！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 本当に面白いです！！これからも応援してます。無理せず頑張ってください！ (2021年3月2日 8時) (レス) id: d9a553c393 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - はじめまして！とっても面白くて、今日で最初からここまで読んでしまいました！続きも待っています！ (2021年3月1日 17時) (レス) id: 9a6c0b76ac (このIDを非表示/違反報告)
惺南(プロフ) - ホントに面白いです！大好きなシリーズなのでぜひぜひアズガバンの囚人もやってほしいです！！！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: 3aa5eaa043 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドナ | 作成日時：2021年2月19日 23時
