一人咲く彼岸花と賢者の石【HP】 (ページ41)

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41-言葉と裏腹ページ41

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「諸君のレポートがOWL(ふくろう)であればどのような点を貰うかに基づいて採点してある。」

今日も二時間続きの魔法薬学ではまず、月長石のレポートを返却した。

Aのレポートには右上に“O”と書かれていた。

「試験の結果がどうなるか、これで諸君も現実的に分かるはずだ。」

グリフィンドール生にレポートを返却しながら薄ら笑いを浮かべてスネイプは言う。

「全般的に、今回のレポートは燦々たる水準だ。OWLであれば大多数が落第だろう。今週の宿題である｢毒液の各種解毒剤｣については、何倍もの努力を期待する。さもなくば、“D”を取るような劣等生には罰則を科さねばなるまい。」

皆の前に立ち、生徒達に言い放つ。

「へぇ、Dなんか取るやつがいるのか？」

マーカスがフフン、と笑い、スネイプはニヤリと笑った。

その後は実技である｢強化薬｣を作った。

相変わらずAは一番に提出し、NEWT(いもり)レベルの魔法薬に取りかかった。

「何点だった？」

Aが煮込みに入るとドナが声を潜めて尋ねてきた。

『ぞくぞくしたくて聞いてる？それとも天然？』

「どっちもじゃダメ？」

ドナは目をぱちくりさせながら言う。

『O 』

「流石だなぁ。今の時期でOが取れてたらなんの問題もない。」

マイクが言う。

『OWL評価の段階ってどういう順で分かれてるの？』

「勿論、最高点がOの大いによろしい、で、」

「次がA？」

ドナが尋ねる。

「Eだ。」

突然、スネイプが口を挟み、三人は口を閉じる。

「Eは期待以上。その次がAでまぁまぁ。それが最低合格点の可だ。」

スネイプがそう言うと教室はザワっとした。

Aのように細かくOWLの仕組みを知らない生徒が沢山いたためである。

自分のレポートの評価は合格に届いていないとわかったものは本当に多いようだった。

「その下は説明する必要が無いであろうが、来年から我輩の教室を去る者たちが取る酷評点だ。教えてやろう。」

そう言ってスネイプは主にグリフィンドール生のいるテーブルを見た。

「Aの次はP(良くない)だ。そして最低のD。先程返却したレポートは主にこの二つが多かった。諸君にはなんの期待もしていないが、D(最低点)を取る事だけは我輩が許さん。」

｢十分期待してるじゃないの。｣

Aは小さく呟いた。