彼岸花の抱擁 ページ42
ｓｉｄｅ 長谷部
俺は何を言っているのだろう。
でも、不思議と言葉が溢れて、なんだか心地いい。
｢ええ、それはもちろん＿＿＿＿｣
もちろん、なんなんだろうか。
たった一寸の間でさえも、言葉の糸を探してしまう
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
｢私が貴方を愛し通す。｣
心が無になる。とてつもない無。
しかしすぐに何かで満ち足りていた。
長谷部｢……あなたは、俺を一人にしませんか？｣
すると、溢れて溢れて止まらない。
愛されたい。もっともっと……！
｢ええ、もちろん。
ずっと私の側においてあげる。
なんでしょうね、今、なんだか………
あなたが愛らしくてたまらないのよ。｣
そう言って微笑んだあなたの美しい顔は
少し幼く見えた。
………つまらない憶測ではあるが、
彼女もきっととてつもない孤独感に
苛まれたことがあるのだろう。
容姿端麗、頭脳明晰、文武両道……
勝手に貼り付けられた理想の壁で隔てられ、
真実の愛を知らないまま鳥籠の中で暮らしていた。
｢……長谷部、どうしたのかしら？｣
彼女にとってはつまらないかもしれないことを
考えていたせいで呼ばれた名前に遅れて
目線をあげる。
長谷部｢……いえ、貴方様が聞くには退屈な
ことです。｣
｢あら、そうなのね。
……嬉しいわ、長谷部。
あなたが私の元に舞い降りてきてくれて。
私がさっきした仕打ちは忘れないでちょうだいね。
あれも、私なのだから。｣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
忘れるはずがないだろう。
我が『主』が俺ひとりのために鞭を振るい、
俺ひとりに言葉をかけ続けて下さったのだ。
｢ねーえ、長谷部、｣
そんなふうに甘く語りかけていただけるのも、
アリガタキシアワセ！！！
｢あんな私も、貴方は愛してくれるのかしら？｣
ほら、そんなに綺麗な緋色で見つめるだなんて、
長谷部｢貴方は＿＿＿＿＿＿本当にずるい人だ。｣
そう言えば、主は満足げに笑み、首元を暴いて
愛おしそうに花を咲かせる。
微かな痛みさえも、大きな幸福となる。
主っ……あるじ、ある、あるジッ、アルジ！！！
一生俺をソバニオイテクダサイネ？
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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千影(プロフ) - 好きです。もっともっと見たいです。この小説 (2020年8月26日 13時) (
レス) id: 5f26a6ba4f (このIDを非表示/違反報告)
朔間あんじゅ(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！そうですよね笑誤字ごめんなさい！ (2018年3月15日 13時) (レス) id: 524008a0eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな - あの、間違えだったらごめんなさい！もしかして、はじめの方の話で担当に暴力を振るってるんじゃなくて短刀にじゃないですか？ (2018年1月4日 2時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
朔間あんじゅ(プロフ) - 黒コマ先生さん» ありがとうございます！コメントくださると本当に励みになります！がんばります！ (2017年12月23日 20時) (レス) id: 524008a0eb (このIDを非表示/違反報告)
朔間あんじゅ(プロフ) - 子ねこさん» ありがとうございます♪ (2017年12月23日 19時) (レス) id: 524008a0eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔間あんじゅ | 作成日時：2016年11月10日 17時
