拾戦目 ページ10
涙が止まらない。
こんなにも好きだったのだ。
こんなにも想いを寄せていたのだ。
でも私の居場所はないし、もう帰れない。
蘭丸｢姫様。この森蘭丸がまた姫様に仕えさせて頂くことになりました。｣
｢またよろしくね、蘭丸くん｣
蘭丸｢わぁ！はい！！
なんなりとお申し付けください！！｣
嬉しそうな蘭丸くんの顔と剣の鞘を見て少し懐かしい気分になる。
ーーーーー
｢あ！綺麗なお花！｣
蘭丸｢姫様はお花が好きですね！｣
｢うん！わぁ！この花は向日葵っていうんだよ！｣
蘭丸｢向日葵…｣
｢花言葉はあなたを見つめる。愛慕。太陽を追いかけるように花の向きが変わるんだって！｣
蘭丸｢姫様はとても詳しいのですね！｣
｢ふふ、お花大好きなの！｣
蘭丸｢姫様は僕にとって太陽のようなお方です。｣
｢んー、確かに！そうかもね！｣
蘭丸｢そうだ！剣を今度新しくするんです！向日葵と太陽を入れてもらおうかな？｣
｢いつでも私がそばにいるみたい！
私が蘭丸くんを守るね！｣
蘭丸｢はい！ありがとうございます！｣
ーーーーーー
そんな話をしたあの日。
その2〜3日後には向日葵と太陽の彫られた剣が腰にあった。
側からいなくなって記憶をなくして5〜6ヶ月程だったはずなのにまだその剣を使ってくれてることに驚いたし、それほど蘭丸くんが忠誠を誓ってくれていることに嬉しくなった。
ただ。私の頭の中も心も聞きたくなる声も触れたくなるのも全てあのお方だということには変わりない。
もう二度と会えない。
会うことは許されない。
最後のメッセージに気づいてもらえただろうか？
あーあ。離れてから気持ちの大きさに気づくなんて。
もう忘れなくちゃ。
でも今だけ。
私は蘭丸くんにもう寝るから誰も部屋に入れないように伝え、蘭丸くんが部屋を出ていったあと静かに涙を流した。
この想いがバレないように。
終わり
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にょるてて(プロフ) - 戦ブラ好きさん» ありがとうございます！これからも頑張りますのでゆっくり見守ってください！織田軍もここからまた出てくる予定です！ (2019年10月25日 12時) (
レス) id: c6773b793e (このIDを非表示/違反報告)
戦ブラ好き - 絶妙に面白い点があります。私は織田軍推しなので最初に織田軍が出て来てくれて嬉しかったです。 (2019年10月22日 7時) (レス) id: 87155e6e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジノユト | 作成日時：2019年10月14日 10時
