異能力名の由来 ページ4
駅へ向かう途中、敦は親睦を深めるため、とAと些細な会話を始めた。
「太宰さんって犬が嫌いでしたよね?何で朝霧さんのときは大丈夫だったんですか?」
「俺だって分かってるからだよ。俺は人がごみごみしてるところが嫌いでね、出勤する時は野良犬にでも化けて行くのさ。異能力を解くのは中に入ってから。」
「だからあの時太宰さんはあんなに上機嫌だったんですね!知り合いなら噛まないし、吠えないし。」
そういうこと。とAは頷いた。手入れが行き届いていない、跳ね返った濃い茶髪を靡かせて、ふらふらと歩くその姿は少し危なっかしい。
「ふらふらしてますけど大丈夫ですか?」
「あー、大丈夫。四足歩行に慣れすぎちゃってるせいだから。」
何でもないように言っているが、異能力の使いすぎではないだろうか?こんなになるまで異能力を使うだなんて、良く分からない。駅の改札を抜け、ホームで電車を待ちながら話を続けた。
「俺は望んだ姿に化けられるんだ。ほら、敦くんは手塚治虫の漫画とか読んだことある?」
「ブラック・ジャックなら少しだけですが。」
それを聞いてAは苦笑いをした。やっぱり?と、最近の若者が知っていると言えば、それくらいなのだろう。
「その手塚治虫の漫画から来ているんだよ、俺の異能力の名前。」
「そうなんですか?」
どんなストーリーなのか気になり、聞こうとした時、電車が来たためこの話の続きはお預けとなってしまった。
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左目から鯖味噌(プロフ) - 結さん» 一夜と六夜しか未だ読めずにいますし、ひとつの夢と一夜の内容をかけたかったので夢一夜とサブタイトルを付けさせて頂きました主に短編、中編作品ばかり読んでいますが上手く物語に入れる事が出来るように頑張りたいと思います。コメントありがとうございます。 (2016年6月11日 12時) (レス) id: 7e4ff29a97 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - 夢十夜ですね!私、大好きです!いつも応援してます。これからも頑張ってください。 (2016年6月11日 11時) (レス) id: df8cc1ba1e (このIDを非表示/違反報告)
左目から鯖味噌(プロフ) - Hiyoriさん» 感想ありがとうございます。楽しみにされた分、良いと思って頂けるような作品を作ることが出来たらな、と思っております。応援に応えられるよう、努力致します。 (2016年5月16日 23時) (レス) id: 7e4ff29a97 (このIDを非表示/違反報告)
Hiyori - 続きも楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年5月16日 22時) (レス) id: 4584690b17 (このIDを非表示/違反報告)
左目から鯖味噌(プロフ) - konohaさん» いえいえ、お気になさらず。見て下さりありがとうございます。応援に応えられるよう、邁進致します。 (2016年5月15日 20時) (レス) id: 7e4ff29a97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:左目から鯖味噌 | 作成日時:2016年5月15日 17時