核 ページ24
「電車の中は退屈で疲れるよ。」
「電車で座っている時間が長い分だけ乱歩さんの異能力が凄いって事ですよ。」
電車から降りて、現場へと向かう二人。腕を伸ばしたり、肩をほぐしたりしている乱歩を横目にAはそう答えた。本当は異能力が凄いわけでは無い。凄いのは乱歩だ。それでも、目の前に居る異能力者だと言う男はそれを良しとはしない。
「やっぱり僕がいないとみーんな駄目だからね。」
「はい、貴方が居ないと駄目になってしまいます。探偵社も、俺も。」
保護をしたのは太宰だが、Aを立派な異能力者へと育てたのは紛れもなく江戸川乱歩だ。この男がいなければAは何も終われず、始めることすら出来なかった。
「君は僕の優秀な助手だからね、ワトソン君。」
「朝霧Aです。」
分かっているよ、とくすくす笑う乱歩を見ていると、自然とAの口角も上がっていく。
嗚呼、この人は朝霧Aと言う男が人間であるための核を持っている。
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左目から鯖味噌(プロフ) - 結さん» 一夜と六夜しか未だ読めずにいますし、ひとつの夢と一夜の内容をかけたかったので夢一夜とサブタイトルを付けさせて頂きました主に短編、中編作品ばかり読んでいますが上手く物語に入れる事が出来るように頑張りたいと思います。コメントありがとうございます。 (2016年6月11日 12時) (レス) id: 7e4ff29a97 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - 夢十夜ですね!私、大好きです!いつも応援してます。これからも頑張ってください。 (2016年6月11日 11時) (レス) id: df8cc1ba1e (このIDを非表示/違反報告)
左目から鯖味噌(プロフ) - Hiyoriさん» 感想ありがとうございます。楽しみにされた分、良いと思って頂けるような作品を作ることが出来たらな、と思っております。応援に応えられるよう、努力致します。 (2016年5月16日 23時) (レス) id: 7e4ff29a97 (このIDを非表示/違反報告)
Hiyori - 続きも楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年5月16日 22時) (レス) id: 4584690b17 (このIDを非表示/違反報告)
左目から鯖味噌(プロフ) - konohaさん» いえいえ、お気になさらず。見て下さりありがとうございます。応援に応えられるよう、邁進致します。 (2016年5月15日 20時) (レス) id: 7e4ff29a97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:左目から鯖味噌 | 作成日時:2016年5月15日 17時