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それからマネージャーが楽屋に戻ってきて
宿舎まで送ってくれた。
宿舎に帰っても何かやる気も起きずただただぼーっとしていた。
♪〜♪〜
携帯の音が鳴り響く。
画面にはキムジョンインと表示されている。
「はい。ヨボs」
JI「大丈夫か？！」
「はい。大丈夫ですよ。」
TM「Aちゃん？」
「えっとテミニオッパですか？」
TM「そうだよ。心配だからジョンイナに携帯借りた。」
「そうだったんですね...心配かけてすみません。」
TM「謝らないで。」
「はい...」
TM「今...どこ？」
「宿舎ですが...」
TM「住所教えて。」
「え、事務所の近くでx-xx-xです。」
TM「わかった。」
「えっと、あの」
TM「今から行く。待ってて。」
「悪いですよ」
TM「俺が行きたいの。だから...待ってて」
プツっ
そう告げられて切れる電話。
迷惑かけてしまうのは申し訳なくて
でも、人のことを放って置けないところが
きっと私と初めて会った時から変わらないんだろうなって思った。
私はテミニオッパのそんなところに恋をしたのかな
そういえばタメ口にするって約束したのにまた敬語にしちゃった...
なのに注意しなかったのは
私のこと思ってしてくれたのかな？
....考えすぎだよね...。
ピンポーン
「はい」
ドアを開けるとそこにはテミニオッパが立っていた。
「外寒いですよね。入ってください。」
そういってテミニオッパに背を向けて歩こうとした時に
TM「A。」
そういって後ろから私を抱きしめた。
「オッパ...？」
TM「俺がいる。俺がいるから...無理すんな。」
その言葉には
ものすごい安心感を与えてくれる
そんな力がこもっていた。
でも、安心感よりも心拍数がすごく上がっていて
この心臓の音がテミニオッパに聞こえてしまいそうで
少し複雑な気分だった。
枯れて出なくなったと思っていた涙は
優しくほおを伝い。
やがて地面にポタポタと落ちる。
後ろにいたテミニオッパはいつの間にか
私の前にいて優しく涙を拭ってくれていた。
TM「あの..さ。今話すことじゃないと思うんだけど...俺のこと覚えてる？」
「オッパがデビューする前に私が道に迷っていたところを、助けてくれたことですか...？」
TM「っ...覚えてくれてたんだ...」
まだ抱きしめられているから顔はよく見えないけど
その声は
なんだか切なくて
少し嬉しそうな
そんな声だった。
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作者名：イ ミファ | 作成日時：2015年8月17日 16時
