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もう会わない、と言われるかと思っていたら
思ってもいなかった言葉が耳に届いて。
離れていた体は、また抱きしめられた。
「やっぱ、俺と付き合って。
Aの彼氏になりたい、どうしても。
普段から連絡取って、
何しとるか言い合って、
男と会っとったら叱れる立場になりたい。
…Aを、俺だけのものにしたい」
耳元で囁かれる言葉に、胸が熱くなる。
「俺、今日誕生日。…あかん？」
気づけば日付が回っていたらしい。
そっか、6/2になったんだ。
「だめ？」
抱きしめられていた体が離れ、
少し下から上目遣いをされる。
「東京くるし…
遠距離やなくなるし、あかん？
ほんまに好きなんよ。
他の男と会っとって黙って見過ごせん」
『私が将企くんのものだけになるなら、
私も将企くんを私だけのものにしたいよ。
…そんなの、重いでしょ』
「重いわけないやん。
一年前に振られても諦められんで
しがみついとるんやで、俺。
俺に関してはもうずっと
Aだけのもんやもん」
傷つきたくないから、とか
男の人は、とか
自分のための感情やくだらない一般論で
好きな人を遠ざけてしまっていたけど。
『でも、やっぱそれは
誕生日プレゼントにできない…』
「…俺の何がダメなん？」
『だって誕生日プレゼント別に用意してるから…』
驚く将企くんに、
リビングにある段ボールを指さす。
『うちにいつでも来れるように部屋着と、
将企くんと夜中行くコンビニ好きだから
その時履くようのサンダルと、』
「ちょ、待って待って。
…めっちゃ可愛いんやけど、
夜中行くコンビニ好きなん？」
『好き。2人しかいないみたいで』
「俺のこと好きやん、絶対」
『…当たり前に好きだよ』
「じゃあもう俺のこと振らん？」
『うん。ごめんね』
「待って今ごめんって言わんでくれ。
振る意味のごめんちゃうよな？」
『あ、ごめん。…また言った。
違う。遅くなってごめんなさい。
私と付き合ってください』
嬉しそうに泣きそうな顔をした将企くんは
私を痛いくらいに抱きしめた。
「はよ風呂入って他の男の臭い落としてきて。
ほんまに、二度と許さんからな。
将企くんは案外嫉妬深いらしいです」
『そうなの？私も案外嫉妬深いからね』
「どんと来いやで。
一年前から誰とも遊んでない。
…これからもやけど」
-end-
リリーさん誕生日おめでとうございます！！
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さくら(プロフ) - 初めまして！ 他のシリーズも読ませていただきたいのですがパスワードを教えていただくことは可能ですか？ (3月27日 2時) (
レス) id: 29a1fe95ee (このIDを非表示/違反報告)
秘密のアッコちゃん(プロフ) - はじめまして！シリーズ全て読ませて頂きたいのですがパスワード教えて頂くことは可能でしょうか？ (1月11日 22時) (レス) id: b2629d5630 (このIDを非表示/違反報告)
☆kon☆(プロフ) - 初めまして！どの小説にもめちゃくちゃキュンキュンしました！特に南條さんと辻さんの、じれったい2人の距離感とかもやもや感が特徴を捕えた文章で表現されていて最高でした！！ぜひ他の作品も読ませていただきたいのでパスワードを教えて頂けませんでしょうか＞＜ (12月27日 22時) (レス) @page38 id: 8e45766978 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 初めまして！過去のお話も読みたいのでパスワード教えていただくことはできますか？ (12月24日 9時) (レス) id: 6b7bdcebc6 (このIDを非表示/違反報告)
hina - 何回読んでもキュンキュンします！他のお話もまた読みたいです｡パスワード教えて頂くことはできますか？ (2022年2月12日 6時) (レス) id: bdfbcba29a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hico | 作成日時：2021年5月26日 17時
