也川塗とそのお姫様

ウインナー ページ17

厄介side

厄:はぁ…。貴方ちゃんは良いよなぁ、塗くんと仲良くて…。

塗:何それ。今日子さんとうまくいかないからって妬いてんの？

厄:別にそんなんじゃないよ！

だってこんなリア充丸出しの光景見せられたら焼きもちくらい妬くよ…
貴方ちゃんはこの前階段から落ちちゃって、幸いにも腕と肩の打撲、右足の捻挫だけで済んだ
それで塗くんが病院に連れて行こうとしたんだけど、貴方ちゃんが塗くんに手当てして欲しいって言って今その最中

あ:痛い…。

塗:しょうがないよ。暫く我慢しなきゃね。

塗くんが優しく、貴方ちゃんの足首に包帯を巻いていく
その包帯を見てるだけで随分痛々しい

あ:塗、ありがとう。

貴方ちゃんがお礼を言うと、塗くんは何も言わず優しく微笑んだ
塗くんってああいう顔する時もあるんだ

あ:法朗さん、今度の休み皆で温泉旅行行きたい！

絆:お、良いねえ。じゃあ早速予約してみようか。

あ:わーい！

厄:温泉って、もしかして混浴？

あ:厄介さん、混浴したいの？

厄:あいや…べ、別に？

塗:分かりやすっ…。

ま:貴方ちゃんと温泉入れるなんて嬉しい！いっつも塗くんばっかりにその細い体見せてるんだから、私ずっと焼きもち妬いてたんだよー？

塗:っ…///変な事言うなよ！///

厄:やっぱり！何か怪しかったもん！

あ:何で塗顔赤くしてるの？別にやましい事じゃないじゃん。こういうのはコソコソしないでやってるならやってるって言った方が皆にとっても良いじゃないか。ねぇ、まくるちゃん？

ま:そうだそうだ！

塗:貴方…///

あ:まぁさすがに他人の前では言えないけどね〜。

絆:さぁほら、僕特製スペシャルオムライス出来たよ。

法朗さんは僕達の会話をよそにオムライスを黙々と作っていた

絆:それじゃ、いただきます。

全:いただきます！

あ:わー、中にご飯じゃなくてパスタ入ってる！

塗:旨い。

絆:貴方ちゃんのは特別にウインナーも入ってるからね。

厄:え、僕達にはないんですか？

絆:あれ、欲しかった？

厄:いや、何で貴方ちゃんだけなんですか！僕だって食べたかったです、ウインナー！

あ:塗、あーん。

塗:あーん。

厄:あ！塗くんだけずるい！

絆:今度入れてあげるから。

厄:絶対ですよ！？

ウインナーでこんなにも不幸になるなんて
僕は改めて塗くん達の仲良しぶりに現実を突きつけられた

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