検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:36,374 hit

先生3 ページ3

「A」


休み時間になった。

時刻は十二時を回っていて、お昼休みだと分かる。

お弁当の準備をしていたら、いつも通り総悟が声をかけてきた。

彼は私の小さい頃からの幼馴染で、小、中、高校と同じだ。

総悟がここを受験すると聞いて、なんとなく私もここにしたら、見事同じクラスになった。

家も隣なので、登下校は一緒にしている。


購買で買ってきたのであろう焼きそばパンやメロンパンを腕に抱え、私の前の席に座った。

椅子の背もたれを前に抱えるように座り、私と向き合う。


「明日お弁当作ってこようか?毎日パンだと飽きない?」


「お前が大変になるなら、俺はこれでいい」


昔から総悟は、私に甘かった。

私が我儘を言えばそれに応えてくれたし、私が泣けばすぐに慰めてくれた。

同い年なはずなのに、随分私より大人に見える。

背も、私よりずいぶん高くなってしまい、声も低く大人びてしまった。


「で、坂田はどうなんでぃ」


総悟は、私が坂田先生に想いを寄せていることを知っている。

それは私が一年生の頃から。

いつもこうして心境や新しい進展を聞かれ、アドバイスをもらっている。


「何もない」


一年生の頃は、そりゃ色々な作戦を立てたりした。

わざと廊下でぶつかってみたり、手伝いを積極的にしたり、放課後残って勉強して見回りに来た先生に話しかけたりと。

けど、最近になってだんだんやる気が薄れてきてしまった。

それは、彼が教師だから。


「そりゃ面白くねーな」


うん、私もそう思うよ。

でも、恋愛漫画のように上手くいくものではないんだよ。

こんな年齢でも、結構現実は見れる。

歳の差どうこう以前に、立場上そういう関係を持ってはいけない。

当たり前だし、考えればすぐ分かることだ。






でも





そう思っているはずなのに、諦めがつかないのは





先生のせいだ。

先生4→←先生2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

お茶(プロフ) - チャリ愛用者。さん» チャリ愛用者。様、いつも素敵なコメントありがとうございます!自身の体験と重ねてくださったそうで...!凄く嬉しいです!!素敵な恋ですね!!応援しています!!! (2018年10月24日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
チャリ愛用者。(プロフ) - 現実はそう簡単ではありませんがねw 長文失礼しました (2018年10月22日 11時) (レス) id: d4fafb716a (このIDを非表示/違反報告)
チャリ愛用者。(プロフ) - 【子供扱い】を読んでいるので、お茶さんの他の作品も見てみようかな......。と思ってみにきました。何回読んでもニヤケが止まらないです(笑)今私には好きな人がいるのですが(急にどうした)、その人とよく目が合うので、その時のことを思い出しました......! (2018年10月22日 11時) (レス) id: d4fafb716a (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 涼竜さん» 素敵なコメント、本当にありがとうございます!胸キュンしていただけるなんて...光栄です(TT) (2018年9月6日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
涼竜(プロフ) - めちゃめちゃめっちゃ良かったです...笑 久々に胸キュンでした、ありがとうございます(*´ω`*) (2018年9月6日 23時) (レス) id: 6981c5c6d3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:お茶 | 作成日時:2018年3月24日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。