拗らせ王子と純情娘 ３９ ページ39
＿＿＿＿＿＿＿＿生徒に好かれるのは本当に嬉しい。けど…気持ちを受け止めることは出来ても、応えることは出来ない
そう、言われたのだから。
しかしこれだけ明確に言われたのにも関わらず、引き下がらないのは。
諦めが悪くなってしまうのは。
それだけA先生に惚れているから…なんやろな。
とはいえ、変な噂ってなんだ。
まさか流す気でいたのか。
普段感情がないと言われている俺だが、腹の底からふつふつと怒りが湧き上がってくる。
「でもさ、ショッピくんがあんたに向ける目だけは優しいの私知ってるんだよね」
淡々と続く話に、先生はずっと黙っている。
「好きなのかな？ねぇどう思う？てかせんせーはどうなの？ショッピくん好きなの？もしそうだったら私…」
先生に悪いことしたくなっちゃう。
プチンと何かが切れ、角からその場に飛び出そうとした時。
凛とした声が廊下に響いた。
一瞬誰の声か分からなかったが、それは間違いなく
俺の好きな人の声だった。
「それでも、いいよ」
「…は？」
出かけた足を引っ込め、先生の言葉の続きを待つ。
松永も動揺しているようで掠れた声を出した。
「もう逃げない。ショッピくんからも、松永さんからも、自分からも」
いつもの優しい声音へと変わったが、どこか芯のある言い方にドキッと胸が鳴る。
「だから松永さんと約束した、ショッピくんと距離を離してって約束も守れない。ごめんなさい」
「い、意味分かんないんだけど。じゃあなに？変な噂流してもいいわけ？」
「松永さんが憎いと思っているのは私だけでしょ？ショッピくんを巻き込むんじゃなくて、私だけを苦しめたらいいよ」
コツ、コツ、と。
一人分の足音が遠ざかっていく。
暫くしてボーッと突っ立っていたもう一人分の足音がこちらに近づいてきた。
曲がってきた彼女は俯いていて、前に気づかず俺とぶつかる。
ゆっくりと顔を上げた彼女は俺の顔を目視する。
人物を認識した彼女の額から汗が滲み出す。
「しょ、ショッピくん…聞いてたの」
目をこれでもかと広げ驚いた様子を見せる彼女は、酷く滑稽に見えた。
「ち、違うの、待って、さっきの会話は違うの、あの」
「何が違うんすか」
「いやだから、冗談って言うか、邪魔しようとか本気で思ってるわけじゃ」
焦り目を錯乱させ、必死に言い訳を並べる。
そんな彼女の言葉を遮り、怒気の混ざった声で気づいた口にしていた。
「先生を傷つけたら許さねぇ」
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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ！幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (
レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます！！泣 チヨちゃん可愛いですよね！？(？) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……！！shp君……君イケメンすぎん！？ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです！！ありがとうございました！ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年5月20日 1時
