拗らせ王子と純情娘 2 ページ2
一応大人であるA先生を口説くことが出来ず、この恋を拗らせていた。
ただの男子生徒のうちの一人としか見られてないんやろうなぁー。
男として意識さえしてもらえていない現状に納得しているわけなくて。
どうにか距離を縮めたいところではあるが、教師相手にきっかけを作ることが出来ずにいた。
そんなある日の朝のホームルーム。
チャイムが鳴り続々と生徒が教科書を取りに立ち上がったので波に乗り自分も立ち上がると、A先生に声をかけられた。
ビックリすると同時に胸が痛いほど加速し出して、冷静を装って返事をする。
「ねぇショッピくん、その目の下のクマどうしたの?」
自分の目元に触れてここだと主張してくる。
あー。
「昨日の夜ゲームしてて。多分寝不足っすね」
「あ、寝不足か!ボーッとしてたから具合悪いのかと思っちゃった」
いやボーッとしてたのはあんたの事見てたからっすね。
とはもちろん言えず。
…てか俺のこと気にしてくれてたんや。
ニヤける口元を隠すように俯く。
「気をつけます」
「う、うん、程々にね」
パパッと言えば先生は行ってしまった。
もうちょい会話広げときゃ良かった。
せっかくのチャンスやったのにしくったなー。
死んだ目で先生が出ていったドアを見つめる。
「Aちゃんと何話してたん?」
ポンッと軽く肩を叩かれた。
振り向けば俺と仲良くしている友人がいて。
彼の名前はチーノ。
ペラペラ話すのが得意で友人が非常に多いが、熟女好きな性癖のせいで若干引かれているのを何度が目撃したことがある。
かく言う俺もロリコンなので、そこはお互いに理解し合って素晴らしい交友関係を築いている。
「クマ心配された」
「え、俺もお前のゲーム付き合ってクマあるんやけど。なんで俺は心配してくれんねんAちゃん」
「気安くAちゃんって呼ぶな」
「他のやつも呼んどるやん!当たり強ない!?」
俺がA先生に恋い焦がれている事を知っている唯一の人間である。
言いふらしたりしない、という信頼を買って教えたのだ。
やつが詐欺能力を発揮するのは先輩の前だけだと言うのを俺は知っている。
つまり秘密を共有したり気兼ねなく話せるのはチーノだけなのだ。
「まぁお前は保健室のチヨちゃんに気づいてもらった方がええんちゃう」
「っは…!その手があったか!悪いショッピ、俺具合悪いフリして保健室行ってくるわ!」
因みにチヨちゃんは40代である。
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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ!幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます!!泣 チヨちゃん可愛いですよね!?(?) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……!!shp君……君イケメンすぎん!?ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです!!ありがとうございました! (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、! (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ! (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶 | 作成日時:2020年5月20日 1時