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隣人さん 43 ページ43

「あ、ううん、違う違う...とりあえず座ろっか」


付き合ってる事をコネシマくんが宣言したことにより、怪しまれていた関係が確証へと変わってしまった。

出来ればバレたくはなかったというのが本音で。

実際問題あまりよくないだろう。

風紀を乱している、なんて言われた日にはデスクごと引っ越しになりそうで怖い。


...と思っていたのだが。

別にうちの会社は社内恋愛は禁止ではないので、先輩も上司もとやかく言う人はいなかった。

むしろ冷やかしてくる人の方が多く。


「コネシマに彼女か...あいつをよろしくな」


あまり話したことがなかった男の先輩にも話しかけられたり。

コネシマくんと仲良くしている同僚の人達に応援されたり。

まぁつまり、コネシマくんの人望が厚く愛されているおかげでそんなに大事にはならなかった。


「この機会に乗じてAに話しかけまくるやつ増えてきたな...。暗殺計画を企てるか」


「何を物騒なことを言ってるの」


タイピングしながらとんでもない事を言い出すお隣さん。

チラッと中野先輩を見ればかなり落ち込んだ様子でダラダラと仕事をしていた。

昨日の一件から私にもコネシマくんにも話しかけに来なくなった彼。

その隙を狙い中野先輩に話しかけに行く女性社員が増えたくらいだ。

...うん、まぁ顔はいいもんね中野先輩、普通にモテるよね。


「あ、そろそろ社員旅行の時期やん」


ふとコネシマくんがカレンダーを見て呟く。

見れば月は10月をさしていて。

社員旅行か...。


「ちょっと上司にAと同室にしてくれへんか頼んでくるわ」


「ば、バカ!そんなことするな!!というかその要望通るわけないじゃろがい!!」


立ち上がったコネシマくんの裾を急いで掴み引っ張る。

「えー」と口を尖らせたコネシマくんは座り直し、また死んだ目でパソコン画面と向き合った。

これ以上派手にお喋りしてたら先輩達にドヤされそうだ。

襟を整え再度仕事に打ち込むのだった。


昼休憩になったのでコネシマくんにお弁当を渡す。

LINEでも今日はロボロくんとご飯を食べるので、と伝えていたので先にオフィスを出ていこうとすると手を掴まれた。


「同席したいんやけど、ロボロくんに会わせてや」


「...はい?」


「俺もお友達になりたいロボロくんと」


「あ、あぁお友達...。まぁロボロくんならいいよって言ってくれると思う」


何か嫌な予感がする。

そう一抹の不安を抱きながら屋上へと続く階段を上ったのだった。

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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました!!にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい! (6月23日 17時) (レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです!読んでいてきゅんきゅんしました!これからも頑張ってください!! (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう!!!!!!!しんじゃう!!!大好きです!!ありがとうございます!! (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ!!!!!!!!!!! (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年4月2日 21時

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