隣人さん ４２ ページ42
「俺の方が焦っとるんやけど」
...へ？
ピタッと涙が止まってしまった。
優しく肩を離し顔を覗けば顔を染めたコネシマくんがいて。
「俺かて余裕なんてないで」
目を逸らしみるみるうちに顔が真っ赤に染っていくコネシマくん。
黙ってじっと見つめる私にしびれを切らしたのか「おい」と軽く頭突きをされる。
「何わろとんねんコラー」
「っふふふ、だって、コネシマくん可愛いんだもん」
おでこ同士を合わせて彼の目を見れば、綺麗で透き通ったスカイブルーの瞳が輝いていた。
「王様ゲーム」
「え？」
突然ジト目でそう言われ困惑する。
なな何が始まったんだ。
「王様だーれだ。あ、俺や。じゃあ目の前の可愛いこと王様がちゅー」
「え！え！？」
そのままコネシマくんは玄関前の外だと言うのにも関わらず、私に甘いキスをした。
背中にひんやりとドアが当たり、その間にも何度も唇を重ねられる。
「こんな顔誰にも見せたないし、歴代の彼氏の記憶からも抹消したいし、Aに近寄る男全員殺したい」
チュッと音と共に離れ、つらつらと独占欲丸出しの言葉が並べられる。
愛されてる実感が湧き上がり体の体温が上昇していった。
「Aが思っとる以上に俺、Aのこと好きやと思うで」
最後にもう一度優しいキスをしてくれた。
一つ一つの行動が優しく柔らかくて、愛しくて。
溢れた感情を思わず口に出す。
「...好き」
「おん」
「大好き」
「もういっちょ」
「愛してる」
「...俺もやで」
照れたようにはにかんだ彼の頬に手を添え、私から初めてキスをした。
目を見開き固まったコネシマくんにガバッと抱きしめられて。
「明日会社休むか」
「ダメです」
☕
出勤すれば早々に女性社員に囲まれて。
もちろん質問攻めに遭う。
「桜田さんいつから付き合ってたの！？」「昨日のキュンキュンしちゃったよー！」
仲のいい先輩や同僚たちだが、さすがにちょっと困る。
それに、遠目でこちらの様子を見ている女性社員達(コネシマくんと私の関係に好感を持っていない人達)の目が怖い。
「あ！言ってたら来たよ王子様が！」
ビクッと分かりやすく肩を跳ねさせると、コネシマくんがタバコの匂いを纏わせながら出勤。
「朝から何してるんすか」
興味無さそうに欠伸を混じえつつ、群がっていた社員に話しかける。
「じゃ今日も頑張ろー！」と先輩の一言で解散した。
ふ、ふぅ...。
「え、俺邪魔やったか」
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
