隣人さん ３２ ページ32
お酒も進み周りのみんなは完全にできあがっていた。
かくいう私もポワポワと体温が上がってきていて、これは気持ちのいい酔い方だなぁとつくねを食べていた。
でも心のどこかではやはりコネシマくんのことを気にしていて。
チラチラと見たい気持ちをグッと抑えて目の前の話に集中していた。
「え！？中野さん彼女いないの！？いると思ってたー！」
一人の女性社員が驚いた声を上げた。
興味がない話題に変わってしまい仕方なくメニューに目を向ける。
右手は床につき左手でペラペラ捲るがこれといって食べたい物は見つからない。
「いや居ないっすよ、そろそろ欲しいんすけどねー…」
その時。
私の右手の甲の上に、中野先輩の手が重なった。
ギョッとして振り解こうとするがギュッと掴まれてしまう。
周りにバレないように中野先輩を睨めば、彼は口元に人差し指を立て「しー」と目を細める。
は、はぁ？
何よしーって。何よしーって！！
謎の吐き気に襲われ立ち上がる。
「ちょっと外の空気吸ってきますね」
場の空気を盛り下げないようににこやかに言い、中野先輩をもう一度睨めばニヤニヤ笑っていた。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。
外に行くにはコネシマくんが座るテーブル席を通らなきゃ行けなくて。
とにかく早く中野先輩から距離を取るべく歩き出せば、「Aちゃん！」と声をかけられた。
声のした方を見れば営業部の席からシャオロンくんが手を振っていて。
「こっちおいで！」
周りの人がヒューヒュー冷やかすもんだから露骨に嫌な顔をすれば、シャオロンくんは焦ったように周りの人を落ち着かせた。
営業部の人たちと話したことなんてないのに…。
あの場に行きたくないな。
そう思った時だった。
「行くで」
いつの間にか私の後ろに来ていたコネシマくんに腕を掴まれる。
やけに低い声にドキッとして。
シャオロンくんも目を丸くし「は！？」と大きく声を出したが、コネシマくんはそれもガン無視である。
周りの女性陣もかなり驚いた声を出していたが、一番驚いているのは私である。
そんな私の心情なんてお構いなく外へ連れ出された。
「こ、コネシマくん…？」
所謂、路地裏という場所に連れてこられ人気のない場所にソワソワしていると、彼はタバコを取り出そうとした。
しかし途中で思いとどまったのか辞め、私に向き直る。
「中野先輩と距離近ない？」
鋭い目つきに動揺し逃げるように目を泳がせる。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
