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隣人さん 31 ページ31

わざわざ別棟にまで足を運んだ。

頭にハテナを浮かべるシャオロンくんに座ってもらい、私はブラックコーヒーを買う。

事前に描いておいた付箋をピトッと貼り付けシャオロンくんに渡した。


「この前はありがとう、カフェオレの精から元気たくさん貰っちゃった」


私から缶コーヒーを受け取った彼はプッと吹き出した。

クツクツ肩を震わせて笑うもんだからムッとすれば、私が描いた傑作を指差し「何これ?」と涙目で聞いてきた。


「よ、妖精ですけどなにか?」


自分でも分かってる、絵を描かせると壊滅的なことは。

でもギリギリ分かるでしょ妖精って。

羽も生えてるしまつ毛長いし目はキラキラしてるし。


「妖精!?バケモンかと思ったわ!」


「はぁぁあ!!??そんなこと言うなら私の可愛い妖精返して!!シャオロンくんのそばに居たくないって!!」


「だ!!あかんあかん!!今日からこの子は俺のもんや!!」


取り返そうとすれば綺麗にかわされた。

いい大人が缶コーヒーを取り合いしてるなんて、傍から見たら私たちは変人だろう。

ムキーッと青筋を浮かべたが、シャオロンくんは全開の笑顔で「ありがとうな」とお礼を言ってくれた。

素直になれば可愛い人なんだよな、と。

隣の席の彼と重なり思わず首を横に振った。




絶対今日はお酒は飲まん。

そんな心持ちで居酒屋の前に仁王立ちする。

しかし隣の中野先輩は楽しそうに私に話しかけた。


「Aちゃん飲めるんだよね?」


「そうですけど…今日は控えとこうと」


「えぇいいじゃんプロジェクト終わったんだし。俺に注がせてよ、色々迷惑かけたからさ」


結局店内に入りそうそう私の分まで頼まれてしまったのはビール一杯。

ジョッキを掲げ「乾杯!」なんて声が響きわたり口々にお疲れ様と口にした。

断れない私。ここでも出てしまった、改善したいと思っても出来ない自分の性格が。

仕方なく一口飲むと、隣に座った中野先輩がいつも通り会話をスタートさせた。

仕切るのが上手い彼はすぐに輪を広げていき、気づけば同僚が集まってきた。

うわ居づらいなぁ…。

話を適当に受け流しながら別チームのコネシマくんを探す。

机二個挟んだ所に彼はいて、彼の隣には磯村さんが座っていた。

ズキッと胸が痛む感覚がする。

その時コネシマくんがふと視線を上げた。

バッチリ目が合ってしまい動けなくなる。

けど磯村さんがコネシマくんの視線の先を追おうとしたので自分から目を逸らしたのだった。

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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました!!にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい! (6月23日 17時) (レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです!読んでいてきゅんきゅんしました!これからも頑張ってください!! (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう!!!!!!!しんじゃう!!!大好きです!!ありがとうございます!! (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ!!!!!!!!!!! (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年4月2日 21時

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