隣人さん ２４ ページ24
仕事とは、上手くいく時はとことん波に乗ることができる。
しかし上手くいかない時にはとことん上手くいかなくなる。
そしてたった今、その現実にぶち当たっているところだ。
残業確定してから随分経った。
チームメンバーの一部以外は既に帰宅していて、つまり隣りのコネシマくんの席も誰も座っていない。
そしてそのチームメンバーの一部というのは私と中野先輩の事であり。
よりによって中野先輩と二人っきりか…と思いながら積まれた書類に目を向け途方に暮れていた。
日をまたぐの覚悟で仕事もらおうかな。
そう思い声をかけようとすると、ガチャっとオフィスの出入り口のドアが開いた。
ビクッとして私と中野先輩がドアに目を向けると立っていたのはコネシマくんで。
「忘れもんしたー…ってあれ、まだいたんすねお二人さん」
彼は自分のデスクに来るなり私の画面を覗く。
「やばそうやな。計画書くらいは作れるで」
「大丈夫だよ。第一コネシマくんは違うチームなんだから頼めない」
眉を八の字にして笑えば中野先輩が顔を出しコネシマくんに声をかける。
「先輩の俺が責任もってAちゃん送るから。帰っていいぞコネシマ」
あ、え、それは聞いてないです先輩。
コネシマくんに視線を戻せば眉間に皺を寄せていて。
すると強引に手元の書類を取られた。
「同僚の俺が送ります。家知っとるし」
最後のセリフをやたら強調して言ったコネシマくんは自分のパソコンを立ち上げた。
先輩は無言で仕事に戻りまたタイピング音が開始される。
コネシマくんにそう言われて嬉しいが、この空気感を作ったのは評価できないぞおい。
時刻は９時を回った。
コネシマくんのサポートもあって日をまたぐ事無く終わった。
もう頭が上がらない。
めちゃくちゃお礼を言えば「行くで」と手首を掴まれて。
「じゃ、お疲れっした」
中野先輩に聞こえるように大きい声で言い放ったコネシマくん。
先輩は「お、おい！」と慌てて立ち上がったがお構いなく彼は私を連れ会社を後にした。
「こ、コネシマくん本当に送ってくれなくていいよ！？」
「チームちゃうだけでこんな接点なくなるんやな。めっちゃ嫌やわ」
なんでそんな事言うのよ。
なんでそう期待させるようなこと言うの。
そんなの私が一番思ってる事だ。
磯村さんと仲良さげにしちゃってさ。
磯村さんがあんたの肩に手置いて親しげに話してるの見たんだからね！
と口には出せない悪態を心の中でつく。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
