隣人さん ６ ページ6
コネシマくんのこと意識し始めたのはいつ頃だろうか。
その前から送ってもらうことは多々あって。
けど今確実に言えることは、意識し始めてから二人っきりで乗るタクシーの緊張感は尋常じゃない。
運転手のおじさん込みでもこの心拍数は病気だ。
両膝に手を置きギュッと力を入れる。
優等生のように背筋を伸ばしていると、スマホを操作していたコネシマくんがこちらを向いた。
「いつもより顔赤いぞ、大丈夫か」
心配そう、というより怪しんでいるような顔で私を見つめる。
目が合うと途端に心臓の動きというものは速まるもので。
「ちょちょ、また赤くなったで」
「気の所為だよコネシマくん。大丈夫、大丈夫だから」
手で顔をパタパタと仰ぎながら窓の外へ視線を移す。
ふぅ…イケメンというのはタチが悪い。
流石顔面偏差値114514である。
アパート前に着き、日頃のお礼を頭を下げながら口にした。
「いつもいつもありがとうございます」
「おう」
「じゃあ、おやすみなさい」
「…なぁ」
踵を返して階段を登ろうとすると引き止められた。
振り向き「なに？」と聞けば、彼は何を考えているか分からない目で私を見てきた。
「シャオロンとなら付き合えるん？」
「は？」
「いや、ごめん何でもないわ。じゃな」
「あ、ちょ…」
意味深に呟かれた言葉を残し、彼は早足に行ってしまった。
…何だったんだ、一体。
その日の夜、お風呂に入りながらコネシマくんの言葉を頭の中で反復させていた。
シャオロンくんと付き合えるか…。
何故そんなことを聞いてくるのだろうか。
お風呂から上がってスマホを確認すれば、先程会話の中に紛れ込んでいた本人からLINEがきていて。
「今度は二人で行こうな」
シャオロンくんのLINEの最後には、可愛らしいスタンプが送られていた。
なんて返そうか困ったが、「そうだね」と送って会話を終わらせた。
☕
頭痛い。
二日酔い万歳。
これが大人の痛みか、とバカな事を考えながら出勤。
さっさと仕事終わらせて帰ろうとデスクに座ると、「こんちは」と朝なのにそんな挨拶をしてきたコネシマくん。
彼も同じように私の隣に座りパソコンを起動させる。
「顔色悪ない？」
「ただの二日酔い」
「ペース狂っとったもんなぁ昨日は」
いや本当に。後遺症にしてはデカすぎる。
うー早く帰りたいよーと思いながら書類に目を向けると、山のような決算書が。
月末め、貴様は絶対に許さん。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
