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箱庭の海38 ページ38

第一走者目はA組の天使と呼ばれている、稲村。

二走者目は土方。

三走者目はA組一番人気の谷口。

そして、何故かアンカーになった俺。

アンカーに選ばれた選手らを見てみると、イケメン揃い。

俺の隣に並ぶこいつもその一人なわけで。


「何、沖田くんもアンカーなわけ」


「ったく…このクマの衣装じゃ走りづらいんですけどねィ。ま、これで俺が勝ったら、もうAに近づかねぇと約束しろィ」


傲慢すぎるぞこいつ。

てかなんだその衣装、夢の国にいそうな黄色の色してるけど。

片手に持ってるのなにそれ、蜂蜜?バトンどうやってもらうの。


「選手、入場」


放送委員の可愛らしい声がグラウンドに響く。

それを合図に俺達は小走りで位置に着いた。

くじ引きで俺達は第三レーンになり、第二レーンは沖田のクラスだ。

沖田のクマさん衣装に、近くで応援している違う団の女子が騒ぎ出す。


「な、何あれ!可愛いんですけど!」「隣にいるの坂田くんじゃない!?」「クマさんと王子様だよ可愛い〜!!」


あー、はいはい。王子様ですよー。

軽く手を挙げ振ると、一斉に鼻血をだしてぶっ倒れた。

っと、んな事よりAは…。


「第三走者目って…おいおい、まさか美波先輩と走るんじゃねぇだろうな」


美波先輩と気まづそうに隣に並ぶAの姿が、そこにはあった。

先輩がグイグイ話しかけに行っている。

何、話してんだ…。


────────バンッ


銃声が鳴り響いた。

二人に注目していたら、いつの間にか第一走者が走り出していた。

各それぞれの衣装のコンセプトに合った走り方、ファンサでゲラゲラ笑いながら走っている。


バトンは第二走者目に渡され、土方全力疾走。

女子にセットさせられた髪も乱れるほど全開で走り、谷口にバントパスされる。

俺達もレーンへ順位順に並ぶ。



その時。



「おおっと、転倒してしまった!」



実況の声がそう叫んだ。

注目が集まったのは、A。

座り込むようにしていて、立とうとしているが上手く立てないように見える。

Aのすぐそばを走っていた美波先輩を見ると、ニヤリと一瞬だけ笑った。

…どこまでもクソ女だな。


俺はレーンから外れ、その場から離れる。


「お、おい!」


沖田に呼び止められたが、急いでAの元へと走った。


「おおっと、ここで王子様のお迎えだ!…ん?いや、あれは違うクラスの坂田くんですね」


思いっきり名前叫ぶな放送委員。

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年4月10日 1時

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