私の転移先はボーカルドール！

ある日の出来事 ページ2

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それは、突然の事だった。私が6つの頃、両親は事故で他界した。お母さんとお父さんの顔が、今でも覚えている。

その日は、私の誕生日だった。

7月7日。

時期は七夕。
それは、彦星様と織姫様が幸せになる日。

私にとっては、幸せなんて訪れなかった。

それに、よりによって私の誕生日。

今年のお願い事も…

『家族が幸せになりますように。』

そう願いたかった────。

でも、彦星様と織姫様は、その願い事を叶えてはくれなかった。
その時の私は、彦星様と織姫様を憎んだ。

願いを叶えてくれる神様のような存在。

そう認識していたので、神様なんて嫌いだ。

そう思っていた。

高校生になって、私はその考えが変わっていた。

神様なんていない存在。織姫様も彦星様も。

だから、私は神様を憎まなかった。

それ以前に、いない存在だと思っていたから。


そう思っていればよかったのに。


事態は一転する。


『君のお姉さんが事故に遭った。』


授業中に、担任からそう言われた。

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