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○五話、翔琉の過去 ページ13

俺は、昔からおじいちゃんに楽器を教えてもらった
唯一出来なかったのはオーボエで、
おじいちゃんが得意なのはオーボエだった
悔しかった。ただそれだけが残っていた

ある日、病院から連絡が来た
もうおじいちゃんがいないんだと知った
そして、俺は墓にオーボエを入れず練習をした

ある日突然オーボエが翡翠色に光り
インストルメントのスプロが誕生した

スプロは嫌いだった
だって、生意気でろくに力も貸してくんない
そのまま高校生になった
未だにオーボエは上手になんてならなかった

ああ、そっか俺って楽器向いてないんだなって

でも、オーケストラ部があるって聞いた
希望をもった。もっと上手くなれると思って
そこで初めてインストルメントを連れた有栖先輩を見つけた


一回演奏を聴いたすごく綺麗な音
それが羨ましかった。
スプロと協力すればこんな音出んのかなって思って

そして、スプロが消えた
勿論焦った。探すのも手伝ってもらった
でも、見つかんなかった


友達が出来たことがなかった
初めての友達はスプロで、
初めて慰めてくれたのもスプロだった
俺にはスプロが必要で、
オーケストラ部でもっともっと上手になってスプロと…
スプロと、どんなんでもいい心を合わせて演奏したいんだ


『見つけたよ…翔琉』

「スプロ…?」

『探したんだけど、はいこれ』

「なにこれ…」


小さめの紙っぺらを渡される
裏返すと、俺がオーボエをもっておじいちゃんと
ピースをしている写真だった


「まさか、これだけの為に?」

『うんっ!いつまでたっても一緒にいるから』


雨上がりの公園で俺とスプロは泣きながら笑っていた









すれ違いで起こった、インストルメントとパフォーマーの奇跡

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作者名:まろちゃん | 作成日時:2021年6月17日 15時

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