相棒の思い ページ11
〜〜〜〜
『それにしても、一緒に日本に来ないかなんて…まるで駆け落ちみたいな台詞だな』
貴『あははは！言われてみればそう聞こえるね♪まぁ、俺と真純はそんな関係じゃないから期待には添えないよ、にひひひ』
霧がかかって視界の悪いロンドンの街並みを見つめ、車内で子供みたいに無邪気に笑っているA。
そんなAにキティさんは何気なく問いかけた。
『そうか…では、お前達はどんな関係なのかな？』
普段からかわれているから、ちょっと意地悪な質問をしてみたつもりだったらしいが、Aにそれは通じなかった。
貴『ん？そうだなぁ〜、親友……いや、1番の相棒って所かな』
『ほぅ、相棒か』
貴『ああ！真純とはいつも喧嘩ばっかしてるけどさ。でも、…何かあってアイツが冷静さを欠いてしまった時は逆に俺は冷静でいられる。』
話し始めたAの顔は相変わらず笑顔のままだったけど、そこにはいつものおちゃらけた感じは無く、真っ直ぐに道の先を見つめていた。
貴『逆に、俺が冷静さを失ってしまった時は真純は冷静でいてくれる。喧嘩ばっかでも、なんやかんやで俺達は結構バランスが取れてんだ♪』
最初は悪戯心から出た質問だったが、あまりに純粋で真っ直ぐに応えるAにキティさんは少し自己嫌悪に陥ってしまったらしい。そんなキティさんの様子には気付かずにAは更に続けた。
貴『それに、真純とは長い付き合いだし、ずっと手を組んでやってきたからね。俺との連携は一番やり易いんだ♪』
『そうか…だから1番の相棒ってわけか。』
貴『そう♪真純だってきっと同じ気持ちだと思うぜ？素直じゃねーとこはあるけどさ。』
子供の様に無邪気な笑顔で語るAの姿はキティさんの目にはとても眩しく見えたとの事。そして、首に下げた２つのペンダントをそっと握り締めながら、Aは最後に一言呟いた。
貴『相棒が苦しんでいたら手を差し伸べるのが俺の『権利』だ…みんなが笑顔になれるなら、俺は何があっても立ち止まるつもりはない。…それが信頼ってもんだしな♪』
………
……
〜〜〜〜
「最後に言っていた言葉の意味は俺にはよく分からなかったが…お前の事をとても大事に思ってるのは分かったよ。」
世「……」
キティさんの話に僕は言葉を失い、暫し黙り込んだ。呆然とする中で、無意識にAの肩に手を添えていた。
それを見ていたキティさんはやれやれとため息を漏らし、眠っているAに視線を向けた。
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ヒロ(プロフ) - 続きが滅茶苦茶気になります。更新楽しみに待ってます (2020年4月27日 18時) (
レス) id: 0b6c256cc4 (このIDを非表示/違反報告)
vile - 真純が日本へ発つ覚悟を決めた！原作知識で２人で来日するのは分かってますが、サイドストーリー的な感じで、続きがメチャメチャ気になります!!更新を楽しみにしてます♪ (2018年6月23日 13時) (携帯から) (レス) id: 66be3b6d69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：矢代ゆうま | 作成日時：2018年4月27日 3時
