【ヒロアカ】拝啓私は今日、大切な貴方を殺します【轟焦凍】 (ページ4)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:1,158 hit

3 ページ4

私は兄が大好きだ。
でも、その分嫌いで殺したいとも思う

ー昔ー
「朱音遅いぞ！早く早く！」
『待ってよ兄様…』

草原を掛ける私達兄妹
･･･この時はまだ好きなだけだったのに

可笑しくなったのは雨の日だった
父と母は私と兄を殺そうとした。目が虚ろだったから多分何者かの個性だと思う。

『兄様！』
「お前は逃げろ朱音！…ぐっ！」
『あっ…ぁ』

兄の言葉通り必死に逃げた。でも…暫くして幼い私はまた帰ってしまった。

あの時、帰らなければ良かったのに…

家裏の壁にある本当に小さな穴
そこから覗いてみると、死んだ筈の兄が立っていた。もう1人の男と一緒に

「全く上手くいった…お陰で糞親父とババアをぶっ殺せた」
？「遺産の金は山分けだからな」

『…兄様…嘘？』ｶﾞｻｯ
「！朱音…」
？「妹さん？見られたぞ…殺すのか」
「…殺れ。」

兄は何の躊躇もなくそう告げた。
ー私を殺せと

男が近付いてくる…
どぷりとした何かが混み上がってくる。目の前が真っ赤に染まっていく。怖い…兄様…

【…俺様の主に何をする人間】
『…誰？』
「ｸｿｯ！個性が目覚めやがったか」

水で出来た骸骨は優しく私の頬を撫でる
【俺様はお前の個性だ。骸骨と呼んでくれ。…で、ちょいと体を借りるぜ？】
『え？…ん！』

苦しい。でも何故だろう…安心するのは
【…よしよし。じゃ主を泣かせたお前等を殺す】

そこからは何も覚えていない。
気付いたら病院のベッドの上で、別の部屋には昏睡状態の兄が眠っていた。

『…兄様。私は貴方を許せない』

手に水のナイフを創り出す。そして、兄目掛けて振り下ろす･･･が、それは出来なかった

兄の個性「ガード」が発動したからだ。全く、ずるい人だ。殺せないなんて

それから私は個性強化の為に色々な人の所を渡り歩いた。どれも兄を殺すために

寂しくなんか無い。私には骸骨がいたから

そして、高校。
そこは、有名なヒーローを排出している雄英高校のヒーロー科に決めた。そこだったらもっと強くなれる気がしたから

『骸骨行くよ』
【目指すはNo.1だぜ！】

ケラケラと骸骨が笑う。
そして私は一歩を踏み出した。