【ヒロアカ】拝啓私は今日、大切な貴方を殺します【轟焦凍】 (ページ14)

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体育祭は鳥居朱音が優勝した。
表彰台では、2位の爆豪が暴れ周り拘束され、1位より目立っていた

爆「俺は2位のメダルなんていらねぇ！」
『落ち着け馬鹿者』

殴って黙らせた

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家に帰ると冬美さんが褒めてくれ、炎司さんは腑に落ちない顔をしながらも「ふんっ！次は焦凍が勝つ」と彼らしい言葉を言った

夜、約束通り焦凍の部屋に行くと既にで机に座って待っていた

『…約束のぼた餅は用意しているんだろうな』
轟「さっき買ってきたぞ。」
『！ぼた餅美味しい…』ﾓｸﾞﾓｸﾞ

至福の顔をしながらぼた餅を頬張る朱音を轟は嬉しそうに見つめた。

『…ﾓｸﾞﾓｸﾞ１つやる。』
轟「いいのか？お前の好物」
『3位のご褒美だ…あと、ﾆﾔﾆﾔしながら見るな』

轟「幸せそうなお前の顔を久しぶりに見た気がした…1回目は初めて家に来て一緒に飯を食った時だ」
『私を観察するな』

体育祭の話や下らない話をし終わると、例の話に移った

『…嫌なら止めても』
轟「いや…今日ので決心が着いた。朱音、俺、明日お母さんに会ってみようと思う」

此奴の過去はある程度聞いていた。焦凍が母に負い目を感じて1度も会えずにいることも

･･･なのに

轟「…一緒に来てくれるか？」

此奴は過去を振り切って母に会おうと決意した…

何故だろう。この置いていかれているような気持ちは･･･私は過去から抜け出せない。まるで兄という鎖に縛られているように…息が出来ない位苦しくて憎くて窒息死してしまいそうだ

何で強くなりたいのかも見失いそうで…

『…あぁ勿論。なぁ焦凍…』
轟「どうした…?!朱音…」

耐えられなくて焦凍に抱き着く
此奴はさぞかし困惑した表情をしている事だろう。ざまぁない

『…何も無い。何も無いから…暫く甘えさせろ』

静かに朱音はそう言って轟の背中に手を回す
轟(…何も無い、か。母さんの時と一緒だ…次こそ俺は…お前だけは絶対に守ってみせる)

轟は優しく朱音を抱きしめた
月明かりだけが優しく2人を照らしていた

私達はお互い家族に縛られた者同士引き付け合う運命だったのかも知れない…

だが忘れてはいけない…絡まった鎖はいつか解けて消えてしまう事を