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episode,86 ページ39

しばらく公安には行かなくて平気。
そう思いながら、ポアロでお茶をする。


「やっぱりここのケーキが一番だね」


「ありがとうございます」


平日の昼下がり。
隣には学校から帰って来たコナン君が座っている。


「Aさんの小説は順調なの?」


「んー、そうね。何にも進んでないよ」


「え?」


「いやー、あれから何にも下りてこないのよー」


「それってヤバいんじゃ・・・・」


「ヤバいよー。さっきから担当の子からの電話が鳴ってるのよ。
 続編はともかく、新作は出来てるからそれを出版することにはなってるけどね」


「それっていいの・・・?」


「ダメじゃない?」


「なら今すぐやりましょう」


カウンターで食器洗いをしている透さんが話しかけて来た。


「今すぐって・・・今はティータイム中だから無理よ」


「そのティータイムを僕が邪魔してもいいんですよ?」


「邪魔したらあとで腹パン10回な」


「Aさんの腹パンは痛くないので平気ですね」


「そう。ならそれに加えて、アナタと口をきかないというのも入れましょうか?」


「それは嫌ですね」


よし、勝った。
心の中でガッツポーズをする。


「なら私の勝ちね」


「やっぱりAさんには敵いませんね」


「でしょ?」


「そういえばAさんって何か苦手な物とかあるの?」


「急にどうしたの、コナン君?」


「えっと・・・何となく?」


何となく、か。
とりあえず考えてみる事にする。


「締め切りが嫌いで」


「それは守ってあげて」


「あとは何だろう・・・」


「え、それだけ?」


「考えた事ないなって思って・・・・え、なんだろ」


「あ、虫が苦手かも」


「意外だね」


「そう?あと、急に驚かす系のものも苦手だな」


「じゃあお化け屋敷とか苦手?」


「だね。お化けは興味あるけど、驚かし方だよね」


「興味あるんだ・・・」


「科学的に証明できない事ってちょっと興味あるかな。
 だからといって科学者にはなりたくないけどね」


ケーキを食べ終わり、紅茶を飲む。


「でも年下の女の子で科学者の子がいたな」


「科学者、ですか」


科学者の言葉に反応した透さん。


「そう。彼女年の割に大人びてたから友達少ないタイプね。実際彼女が言ってたし。
 今はどこで何をやっているか分からないけどね」


帰ったら色々聞かれそうと思いながら、紅茶を飲み干した。

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rekuiemu(プロフ) - 悠さん» コメントありがとうございます!これからも応援して下さると嬉しいです!! (2018年6月10日 10時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年6月3日 0時) (レス) id: 3f15d9f557 (このIDを非表示/違反報告)
rekuiemu(プロフ) - 明里香さん» コメントありがとうございます!見つけて下さりありがとうございます!申し訳ありません。不甲斐ない作者ですがこれからも応援して下さると嬉しいです。 (2018年5月10日 22時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「もっ遠く」ではなく、「もっと遠く」です。 (2018年5月10日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rekuiemu | 作成日時:2018年5月4日 22時

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