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episode,67 ページ19

ポアロに着き、ドアを開けると安室と梓ちゃんがいた。


「いらっしゃい、西宮さん」


「どうも」


「先生、ケガは大丈夫ですか?」


「今は歩けるまで回復したから大丈夫だよ、梓ちゃん」


話ながらいつものカウンター席に座る。
すると梓ちゃんが少し笑った。


「安室さんの言う通りですね」


「え?」


「安室さん、いつも先生がどこに座るか予想しているんですよ」


「へぇ・・・・」


本人を見てみると、視線を逸らされた。


「やっぱり安室さんってAさんの事好きだよねぇ」


奥のテーブル席に座った園子ちゃんがそう言う。


「そんな事ないですよ」


「普通そんな予想しないですよ、好きな子ぐらいじゃないと」


「あ、そういえば先日。先生を迎えに行くからってポアロに来るの少し遅れてましたよね?」


「ちょ、梓さん!?」


何だろう、この雰囲気。
まぁ安室の慌てる姿を見れてるから別にいいけど。


「Aさんは安室さんの事どう思っているんですか?」


「え、私?」


園子ちゃんがそう質問してきた。


「そうね・・・・安室さんなら、優しくてとても良い人だと思いますよ」


「脈ありみたいね、安室さん!!」


安室透を演じてる降谷零は、優しくて、本心さらけ出してる部分があるからまだマシ。
梓ちゃんに紅茶とケーキを頼む。


「これって恋バナってヤツ?今話してるのって」


そう女子高校生達に向けて言うと、笑って誤魔化された。


「安室さんの恋バナとか・・・少し笑えるわね」


「ちょ、笑わないで下さい。僕は本気でアナタの事好きなんですから」


「・・・へ?」


「あ・・・」


勢いで安室さんは言ってしまったらしいが、それは本当に本心なのだろうか?
女子の黄色い声が聞こえるが今は気にしない。
安室さんを見てみると、口元を抑えて全く違う方向を見ている。


「えっと・・・今のは告白ですか?」


「いや、違う・・・これは、その・・・」


「本気の告白なら少し考えてやることもありますよ」


「・・・本当ですか?」


彼の真っ直ぐな瞳が私を見つめる。
これはきっと安室透としてではなく、降谷零としての発言なのかもしれない。


「えぇ。私が嘘を吐いた事ありますか?」


「ありますよ。自分の死を偽造した所とか」


「偽造だなんて、人聞きの悪い事を言わないの」


「・・・・夫婦喧嘩?」


「「違うからね」」

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rekuiemu(プロフ) - 悠さん» コメントありがとうございます!これからも応援して下さると嬉しいです!! (2018年6月10日 10時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年6月3日 0時) (レス) id: 3f15d9f557 (このIDを非表示/違反報告)
rekuiemu(プロフ) - 明里香さん» コメントありがとうございます!見つけて下さりありがとうございます!申し訳ありません。不甲斐ない作者ですがこれからも応援して下さると嬉しいです。 (2018年5月10日 22時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「もっ遠く」ではなく、「もっと遠く」です。 (2018年5月10日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rekuiemu | 作成日時:2018年5月4日 22時

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