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episode,60 ページ12

アルコールの独特な匂いで目を覚ます。どうやら私は生きているらしい。
出血大量死で死んだかと思ったのに。
起き上がり、病室を見渡すとコナン君と寝ている降谷がいた。


「Aさん、大丈夫?」


「足以外は大丈夫だよ。力を入れると痛いだけだけどね。コナン君は?私、思いっきり蹴っちゃったよね?」


「僕?僕は全然平気」


「良かった。ところで・・・コイツは?」


ベット近くのパイプ椅子に座り寝ている降谷を指さす。


「安室さんならかすり傷程度だったよ」


「・・良かった」


「Aさんが起きるまで自分も起きるって言ってたんだけど、さっき寝ちゃったんだよね」


「・・・・ホント、バカね。嫌っている私を助けるなんて」


「Aさん・・?」


「ありがとう、零。あの時、助けてくれて凄い嬉しかったよ」


私は寝ている彼に出来るだけ近づき頭を撫でる。
自然とにやけてしまう。


「コナン君、この事は内緒だよ?嫌いな私が頭を撫でてお礼を言ったなんて聞いたら、きっと胸糞悪くなるだけだと思うから」


「う、うん(むしろ嬉しいんじゃねーか?安室さん、Aさんの事・・・)」


「そういえばコナン君、家の人には大丈夫なの?」


「蘭姉ちゃん達には、博士の家で泊まるって言ってるから大丈夫だよ」


「そうなのね」


「僕、お医者さん呼んでくる」


そう言ってコナン君は病室から出た。


「・・・ほら、起きなさい。こんな所で寝たら風邪ひくわよ」


彼の肩を掴んで体を揺さぶる。


「・・・・A・・・」


寝言で私の名前呼んでるし。
どんだけ私の事嫌いなんだよ。


「・・・・好き」


「!?」


いや、きっと私に対してではなく夢で見てる何かしらを好きって言ってんだよね。
さっきより思いっきり揺らしてやると、やっと目を覚ました。


「・・・起きたのか」


「えぇ、少し前に」


「・・・・顔」


私の頬にそっと手を添える。
コイツ、まだ寝ぼけてるの?


「守れなくてごめん。もっと早く来てれば、こんなに傷だらけにならかったのに」


頬にそえてる彼の手首をつかむ。


「生きてる事が凄いと思うのは私だけ?」


「お前が生きてるのは当たり前だよ」


その発言につい笑ってしまう。


「何それ・・・・ホント、アナタは私のスペードね」


「必ず守ってみせますよ、お嬢様?」


「その前に私がザクっと貴方を殺してるかもね」


スペードにはもう一つ騎士という意味がある事を彼は知っていたらしい。

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rekuiemu(プロフ) - 悠さん» コメントありがとうございます!これからも応援して下さると嬉しいです!! (2018年6月10日 10時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年6月3日 0時) (レス) id: 3f15d9f557 (このIDを非表示/違反報告)
rekuiemu(プロフ) - 明里香さん» コメントありがとうございます!見つけて下さりありがとうございます!申し訳ありません。不甲斐ない作者ですがこれからも応援して下さると嬉しいです。 (2018年5月10日 22時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「もっ遠く」ではなく、「もっと遠く」です。 (2018年5月10日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rekuiemu | 作成日時:2018年5月4日 22時

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