【鬼灯の冷徹】第二補佐官は雪女と鬼のミックスです〜肆〜

百五十六件目 ページ8

「あ、桃太郎君」


桃「Aさん、どうも」


「いつもありがとうございます」


桃「イエイエ」


鬼灯と桃太郎君が立ち話してる。

珍しい。


「鬼インフルエンザの薬か・・」


鬼「ええ、医務室のがなくなったので。Aも予防はして下さい」


「したよ。っていうか私は薬よりその説明書が気になるんだけど」


白澤が描いたであろうカオスな絵付きの説明書が気になったので話しかけたっていうのもある。


桃「薄々気付いていらっしゃるとは思いますが・・・
　 あの人は絵が下手とかそういうレベルじゃないんです」


鬼「イヤ、薄々というか痛感するレベルで気づいていますよ」


桃「あ、やっぱり」


「昔から絵のセンスは一ミリも感じられなかったなぁ」


神様のくせに表現する力は無だからな。


鬼「これでは業務に支障が出ますね」


桃「そうなんですよ。でもあの人は自分の絵が下手だっておそらく気づいていないんです」


鬼「気付いていないどころか「結構イイ」とさえ思っていますよ、多分」


「白澤のオリキャラ、猫好好(マオハオハオ)っていうのがあるぐらいだもんね」


桃「・・・ですよね」


鬼「しかしこういう説明書のせいで薬の処方を間違えたら大変ですよ」


桃「ええ・・・でもなぁ〜・・・絵なんて本業外の事だし
　 あんまり傷つけずに上達してもらうには・・・」


鬼「もしもし、お前の絵酷すぎるから絵習いに来い」


桃「ちょっとオォォォ俺はどうやんわり言うか・・・」


鬼「大丈夫です。こんな事で傷つくような神経、ヤツは持っていません。
　 こういうことは得意な人に教わるのが一番です」


「もしもし、唐瓜君？茄子君と今どこにいる？」


唐瓜『えっと・・・美術館に』


「分かった、そっち行くね」


私はそう言って電話を切った。


「一応アポ取ったから、行ってらっしゃい」


鬼「え、Aも行くんですよ」


「えーでも・・・「あの、Aさん」・・・ん？」


桃太郎君がヒソヒソと話しかけて来た。


桃「出来れば一緒に来て下さい。あの二人がくっつくと喧嘩が100％起こるんで」


「あー・・・最近はそうでもないって思ってたけど、そうだった。忘れてた」


桃「お願いしていいですか？」


「もちろん、良いよ」


鬼「？」


じーっと鬼灯を見つめる私と桃太郎君。


桃/貴((本人達は自覚してなさそう・・・))

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