全部 みんなのためだったんだ

味方 ページ43

放課後の部活


体育館に入っていったら、みんなが私を見て目を見開く


...あ、そっか


髪...


何回かに分けて切ったから、それぞれ束によって長さ違うし、斜めだったりガタガタで


まあ、いいけど


国見「先輩！！」


『国見くん』


国見「どうしたんですか！！？」


『えーと...イメチェン？』


無理があるね...


国見「...来てください。整えます」


手を引かれて部室へと向かった


部室には、ハサミが鳴る音だけが響いている


別に、いいのに


国見「出来ました」


渡された鏡を覗くと、肩甲骨くらいまであった髪がショートボブくらいになっている


『国見くん、髪切るの上手だね』


国見「まぁ」


さっきとは比べ物にならないくらいに綺麗


『...ありがと』


これは、償いになってますか？


＊＊＊


及川「...あ、髪...揃えてもらったんだ」


『...はい』


及川先輩から話しかけられた


『...じゃあ、私...仕事があるので』


_____仕事なんてやってない癖に


そんな、私が勝手に想像していた答えなんて来なかった


及川「...ごめんね。


俺...Aちゃんを信じてもいいかな」


『え...』


思ってもみない言葉


嬉しい


本当に


でも


でもね


『...ドリンク作ってきます』


私がそれに答えることは出来ないんです


及川先輩


嬉しかったです



ごめんなさい

絶望→←償い

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