全部 みんなのためだったんだ

崩壊 ページ14

『…なんで、


なんでこんなことするの…？』


動画の女性は私じゃない


水樹「…なんでって、


楽しいからですよ？」


当たり前かのように言う


もう、泣いてなんかいなかった


嘘泣きだったんだね…、


水樹「安心してください。退部にはしません』


『緋奈ちゃんは…何がしたいの…？』


今までの子は、私が邪魔だからって退部に追い込む


けど、緋奈ちゃんは違う


水樹「私は、、飽きない玩具が欲しいんです


退部なんて考えないでくださいね？


じゃないと…


先輩の、大事な大事なバレー部を


壊しちゃいますからね？」


耳に纏わり付くような声


腰がぬけて、へたり込む私の横を通っていく


今まで積み上げてきた物が音を立てて崩れていく


体育館に戻ったら、私は悪者扱い


だからと言って、ずっとここにいる訳にもいかない


「先輩！！！！」


『…くにみ、くん』


国見「水樹、が…泣いて、」


『…うん』


国見「先輩を、悪者にしてますっ、」


全速力で走ってきたんだろう


息が上がっている


『……緋奈ちゃん、違ったの


いい子じゃなかったよ


全然違う


私…どうすればいい？』


涙が、大量に溢れ出す


国見「…先輩…ごめんなさい…」


なんで謝るの…、？国見くん


国見「(守れなくて 涙が流れても、何もできなくて


ごめんなさい)」

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