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念願のシャワーを浴びることが出来なかった真島は、仕方なしにクーラーの下で涼んでいた。
あれだけ体中を流れていた汗も今ではすっかり引いてしまい、寧ろ冷えて寒いくらいだ。
ソファの背もたれに体を預ける真島は、Aに謝らなければとぼんやり考えていた。
しかし、三十分待てど一時間待てど……
リビングにAが現れることは無い。
流石に遅すぎやしないかと痺れを切らした真島は、その場から立ち上がった。
洗面所前まで来た所で、先程の反省を生かし扉を開けることはせず、耳を押し当て中の様子を確かめる。
しかし、中からはシャワーの音は疎か物音一つしなかった。
(なんやもう風呂から上がっとったんか……ほんなら何処におるんや)
Aの行方を思案するが、存外簡単に居所の検討がついた。
風呂場にいない、リビングにも来ない……
ともなれば、Aが居るのはあそこしかないだろう。
真島は洗面所の向かいの部屋、
Aの部屋の扉を三回ノックした。
「Aチャン？おるんやろ？」
扉越しから声をかけるが、その声に返事はない。
「なんや、もしかして怒っとるん？裸見たところで俺はなーんも思わんわ。せやから、そない怒るなや」
今度は少し煽るような台詞を吐いてみる。
すると、部屋の中から微かに、
『……うるさいです』
と言う声が聞こえてくる。
その声を合図に、真島はゆっくりと部屋の扉を開けた。
Aは、大量のぬいぐるみに囲まれたベッドで体育座りをしていた。
その腕の中には、一際ボロボロの鳥のぬいぐるみが抱きかかえてられている。
真島が部屋に入ってきても、見向きもせずに……いや、あえて目を合わせないと言う方が正しいのか。
床の一点を、ただじっと見つめていた。
「ほんっまにすまんかった！！」
『……』
「Aチャンと住んでる自覚が足りひんかったわ」
『……』
真島は両手を合わせて、深々と頭を下げて見せた。
しかし、そのオーバーな謝罪が気に入らなかったのか、Aは更に顔を逸らす。
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雲雀(プロフ) - エコノハァーさん» コメントありがとうございます！手違いでオリジナルタグを付けてしまっていたようです……教えて頂きありがとうございました！ (2021年2月12日 23時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
エコノハァー(プロフ) - 新作おめでとうございます！応援してます！あと、オリジナルタグ付いております(気づいていましたらすみません！) (2021年2月12日 23時) (レス) id: 0f751f239f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - レイナさん» わ〜い！ありがとうございます〜！よろしくお願いします！ (2021年2月12日 23時) (レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 新作おめでとうございます!これからどうなるか楽しみですｯ! (2021年2月12日 23時) (レス) id: 62f57f1f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2021年2月12日 21時
