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「なんやねん、急に畏まって。それに礼を言うんわ俺の方やわ。久し振りに思う存分暴れられた。それに、気に食わんかった井上も締め上げる事が出来たしのぉ」
上機嫌に話す様子からして、真島は本心を話しているのだろう。
Aの罪悪感が消えることはなかったが、真島の言葉に幾分か救われた様な気になった。
真島を見つめるAの頭には、あの時の記憶が蘇る。
血
不思議と恐怖心は無く、真島を助ける事しか頭にはなかった。
井上がぐっと眉間に力を入れた瞬間、腹には熱と鈍い痛み。
意識を失う前、耳に届いたのは───────
『マコト……』
そう叫んだ真島の声だった。
記憶と共に、その時の感情も沸々と湧き上がってくる。
「……あ？」
『私が撃たれた時、"マコト"って……真島さん言いましたよね？』
「そう、やったか……？」
一瞬、目線をさ迷わせた真島の口ぶりは歯切れが悪く、Aは覚えていないふりをしていると確信した。
『……マキムラマコト』
「お前……なんでその名前を……」
『マキムラマコト……東城会が奪い合った"カラの一坪"の所有者、ですよね？真島さんが極道に返り咲く際に、マキムラマコトさんが関与したのは調べがついています』
「……」
『真島さんは……』
そこで一呼吸置いたAは、改めて真島の顔を見る。
真島は眉間に皺を寄せ、険しい顔でAを見つめ返した。
『真島さんは、私とマキムラマコトさんを重ね合わせているんじゃないですか……？だから、私に"マコト"と名付けたり、過剰に守ろうとしてるんじゃないですか……？！』
ここが病院だという事も忘れ、声には力が込もる。
Aは"マコト"と呼ばれることが嫌だった。
真島が"マコト"と呼ぶ度に、その目にはAでは無く、別の誰かを見ているような気がした。
井上の件だって、真島が助けたかったのは、Aでは無くマコトだ。
近くに居るはずなのに、Aの存在など何も見えていない。
そんな真島に対して、怒りのような悲しみのような……蓋をしていた色々な感情が、今になってドロドロと溢れ出した。
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雲雀(プロフ) - エコノハァーさん» コメントありがとうございます！手違いでオリジナルタグを付けてしまっていたようです……教えて頂きありがとうございました！ (2021年2月12日 23時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
エコノハァー(プロフ) - 新作おめでとうございます！応援してます！あと、オリジナルタグ付いております(気づいていましたらすみません！) (2021年2月12日 23時) (レス) id: 0f751f239f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - レイナさん» わ〜い！ありがとうございます〜！よろしくお願いします！ (2021年2月12日 23時) (レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 新作おめでとうございます!これからどうなるか楽しみですｯ! (2021年2月12日 23時) (レス) id: 62f57f1f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2021年2月12日 21時
