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しかし、ここで新たな疑問が生まれる。
「お前の情報源はわかったんやけど……そもそも、なんでホームレスなんかと繋がりがあるんや？」
見た所、Aとホームレスの共通点が見当たらない。
そもそも、街の住人であれば、ホームレスを煙たがるのが普通ではないだろうか。
それなのに、ホームレスと深い親交を持ち、情報のやり取りまで行う関係が、真島には不思議で堪らなかった。
真島からの質問を受け、目線を外したAは何処か遠くを見つめる。
『それは……私もホームレスだったからです』
ぼそっと呟かれた一言は、真島に大きな衝撃を与えた。
まだ守られるべき存在の少女が、この間まで路上で生活していたというのか。
Aの口から直接聞いた話とはいえ、にわかには信じ難い話だ。
「ホームレスやったって……お前、親はどうしたんや？」
『……女手一つで育ててくれた母は数年前に自ら命を絶ちました。そこから、蒼天堀を飛び出して、一人で神室町に……』
その目は、母親を思い出してか微かに滲んでいる。
手に力が入ったことにより、ビールの空き缶は音を立ててへこんだ。
その姿を眺めていた真島は、なんと声を掛けていいのかわからなかった。
今は慰めも励ましも似合わない。
どれだけ同情した所で、Aの寂しさが埋まらない事はわかっていた。
「…………なんで、神室町なんかに来たんや」
やっと出てきた言葉は、やはり今の空気には合わなかった。
しかし、これ以外に最善の言葉が見つからない。
ずっと知りたいと思っていたAの素性は、真島の想像を絶するものだったのだから。
暫く空虚を見つめたAは、今にも零れ出しそうな涙を拭って真島に目線を移した。
『それは前にも言ったでしょう？この地に来たのも、組に入ったのも……』
『真島さんを助けたいから、ですよ』
真っ直ぐな瞳に吸い込まれるように、真島はAの目を見つめ返す。
その射抜くような視線を向けられると、真島はどうしたらいいのかわからなくなった。
「なんで、そないな事までして……」
"俺を助けたがるんや"
その先の理由を求める言葉を口にしようとするが、『温くなる前にお酒飲んじゃいましょ？』と言う声に遮られる。
またしても、真島はAの真意を聞く事が出来なかった。
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雲雀(プロフ) - エコノハァーさん» コメントありがとうございます！手違いでオリジナルタグを付けてしまっていたようです……教えて頂きありがとうございました！ (2021年2月12日 23時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
エコノハァー(プロフ) - 新作おめでとうございます！応援してます！あと、オリジナルタグ付いております(気づいていましたらすみません！) (2021年2月12日 23時) (レス) id: 0f751f239f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - レイナさん» わ〜い！ありがとうございます〜！よろしくお願いします！ (2021年2月12日 23時) (レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 新作おめでとうございます!これからどうなるか楽しみですｯ! (2021年2月12日 23時) (レス) id: 62f57f1f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2021年2月12日 21時
