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「やっぱりAちゃんって彼氏とか居るんですかね？？！！」
飲み屋で完全に出来上がってしまった西田がこの台詞を吐くのはもう何回目になるのだろうか。
いい加減うんざりしていた真島は、頬杖をつきながら酒を呷る。
「Aチャンべっぴんさんやし、彼氏の一人や二人おるんちゃうか」
「やっぱりそうなんすかねぇ……」
このやり取りも既に何度も行われている。
女が絡むとこいつはこんなに面倒くさいのかと、真島は西田と飲みに来た事をかなり後悔していた。
「しかも聞いてくださいよ！！！俺見ちゃったんです！Aちゃんの首にキスマークがあるの！！！」
その台詞を聞いた途端、グラスに口をつけていた真島の動きはピタリと止まる。
先程までほとんど食べ尽くされた料理に向けられていた視線は、自然と西田に移った。
「もうこれ彼氏いるの確定じゃないですか！！！あ〜〜〜どうせイケメンな彼氏なんだろうなぁ……俺なんて勝ち目ないっすよ……」
「……ほな、Aチャンの事は諦めた方がええのとちゃう？」
「そうした方がいいのは俺だってわかってるんですけどね……」
酒が入っているせいか叫んだり落ち込んだりと、西田の情緒はかなり不安定だ。
それに対し、落ち着いた声で諭すように話す真島。
西田が失恋から吹っ切れるまであと一息だろうと踏んでいた。
「わかってんなら早よ気持ち切り替え。ヤケ酒したって虚しいだけやで」
この調子で西田を納得させ、さり気なくお開きの空気を作っていく。
しかし、あと一歩と思っていたところで、西田は顔を上げ決意の色を浮かべていた。
「親父！俺決めました！！！」
「……あ？」
「このまま何もしないなんて俺嫌です！！！男西田！当たって砕けてきます！！！」
今にも立ち上がりそうな程勢いよく宣言する西田に、真島は遂に匙を投げた。
「もう勝手にせぇ……」
「はい！！！頑張ります！！！！」
真島の呆れを応援と捉えた西田は、さらに闘志に燃えている。
一人意気込む西田に隠れて、「面倒くさい事になったのぉ」と真島は密かに頭を抱えていた。
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なぬ - 面白い (2022年3月29日 16時) (
レス) id: 9f70a28778 (このIDを非表示/違反報告)
kokurou6(プロフ) - Twitterフォローさせていただきました。よろしければ承認お願いします。 (2021年2月7日 16時) (レス) id: f57eb3d90a (このIDを非表示/違反報告)
★レイナ☆(プロフ) - ツイッターフォロー申請させて頂きました！ (2021年2月4日 11時) (レス) id: 62f57f1f40 (このIDを非表示/違反報告)
エコノハァー(プロフ) - 雲雀さん» はい、やべぇ所の作者です…。ハチャメチャな作品を読んでいただいて光栄です！ありがとうございますっ！(土下座) (2021年1月23日 13時) (レス) id: 0f751f239f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - エコノハァーさん» コメントありがとうございます〜！嬉しいです〜！あの、もしかして、「就職した先はやべぇ所でした」の作者様でいらっしゃいますか……？私もエコノハァーさんの作品楽しく読ませていただいております！！ (2021年1月22日 23時) (レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2020年12月27日 14時
