間違い〜Changmin side〜 ページ23
俺も、一緒だった
真っ白な病院の廊下に自分の声がこだましてる
俺も、携帯を持つ手が震えていた
鼻先がツンと痛い
ずっと呆然とアイリに付き添っていて、
今が何時か、時間の感覚すらなくなっていた
チャンミン「アイリ！！」
医者から話を聞いて、処置室に飛び込んだ
アイリ「・・・チャンミン・・」
朦朧としている意識の中で、首をゆっくり傾け俺の方を見て微笑んだ
チャンミン「何でこんなことを・・・」
アイリ「違うの・・・眠れなくて・・
ちょっと睡眠薬を飲み過ぎちゃって・・・」
医者の話じゃ、間違えて飲む量じゃないって
チャンミン「死のうと・・・したんだろ？」
アイリ「・・・どうなのかな。
このままゆっくり眠れたらいいとは思ったけど・・・」
分からない、そんなつもりはなかった、とアイリは呟いた
高校生だった頃、
アイリは思い詰めて体調を崩すことが多かった
その度に俺はなんとか力になってやりたくて
会いに行って、ふたりで公園のベンチで語り明かしたことを思い出す
俺にとってアイリは
いつも守ってやりたい存在だった
チャンミン「眠れてなかったの・・？」
ようやくベッドの傍らの椅子に腰掛けて、そっと手を握る
華奢で、
儚くて、
消えてしまいそうで胸が苦しい
アイリ「・・・うん。」
チャンミン「この前のこと？」
Aに聞いた
事務所内で、いじめのようなものにあってるんじゃないかって
心配で、すぐに掛け付けて、
問い詰めた俺に「何もないよ」と笑っていたのに
アイリ「私は大丈夫よ。
チャンミンが紹介してくれた仕事だもの。
恩返しができるように頑張らなくちゃ。」
恩返しなんて、望んでるわけない
ただアイリが
元気でいてくれて、
仕事が楽しいと思ってくれればって
そんな気持ちで紹介しただけなのに
無意識にでも、死のうとしたんじゃないかって思った
アイリが眠入るまでずっとそばにいて、
扉をそっと締めて廊下に出る
言おうと決めていた
今日、イベント裏のブースで
ヒョンとAが抱き合った光景を見た時から
いや、ずっと前から、
俺は「間違い」だったと
Aの電話の声が、泣き叫ぶような嗚咽に聞こえる
俺も手が震えてくるのはアイリのことなのか、
Aとのことなのか分からない
付き合ったことが、そもそも間違いだった
事務所に入ってから、偶然アイリがヒョンを好きになって
俺は大切なものを盗られてしまった気になっていた
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あみ(プロフ) - 何度読み返しても泣けるぅぅーー (2017年12月23日 8時) (
レス) id: ee0c3f7c1a (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティ(プロフ) - 好きなシーンは、中盤の「浅はか」チャンミンサイドです。二人が出会ってから付き合う迄の彼女の様子に感情移入し、同じ様にドキドキしました。そして、チャンミンが、彼女がかけがえのない存在だったと気付く辺りに引き込まれました。 (2017年6月13日 19時) (レス) id: 1eac5c6b24 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - コメント頂いた皆様、ありがとうございましたー！とりあえず、短編のような形で新作ご用意しました。Ｒoomの方に遊びに来てもらえると嬉しいです♪ (2017年1月15日 0時) (レス) id: b5966abb7b (このIDを非表示/違反報告)
makimaki(プロフ) - 読み直してきましたぁ(^^♪遅ればせながら明けましておめでとうございます！いゃ〜ニャンミンいいですね。続編楽しみです。エピソード方式で読切が希望です(≧▽≦)テヘッ (2017年1月11日 7時) (レス) id: ca46b8282c (このIDを非表示/違反報告)
shine(プロフ) - なおさん、ご挨拶が遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。私は、なおさんが生活リズムを崩さず、負担にならない方がいいなぁと思います。ツンを極めた「ニャンミン」楽しみにしてま〜す。 (2017年1月10日 19時) (レス) id: 9ab110f08c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2016年11月21日 13時
