背中 ページ22
私とチャンミンだけの、共通の趣味だと思っていたのに
興味深そうに私のカメラを見つめるソウンさん
チャンミン「なにか、見せられる画像ありますか？」
ソウンさんの表情を読み取って、私に提案してくるチャンミン
A「景色とかでよかったら・・・」
チャンミンはソウンさんのことばかり気に掛けてる
チャンミンの頭の中はきっと
ソウンさんのことしかないんだ
嬉しそうにカメラを受け取るソウンさん
ソウン「アリガトゴザイマス！」
片言でそう言って笑う彼女に、どこも非は見当たらないから
堪らなく苦しくなる
チャンミン「これ、ロンドン・・・？」
A「そうよ。」
目の前で、チャンミンとソウンさんが頭をくっ付け合って画面を覗き込む
私が渡したカメラを、ふたり食い入るように見つめていた
チャンミン「Aさんもここ行ったんですね、セントポール大聖堂。」
A「うん、すごく綺麗だった。チャンミンも行ったんだね。」
私とチャンミンは思い出話をしながら、ソウンさんが押すボタン
ふと
その動きが止まった
ソウン「・・・？」
チャンミン「どうしました？」
私と話していた視線を戻して、画面を見るチャンミン
チャンミン「ん？誰だろ。」
A「返してっ！！」
ソウンさんの手から奪い取ったカメラ
驚いて、目を丸くしている
A「ご、ごめんなさい・・これはちょっと、
誰にも見せたくなくて・・・」
冷や汗が流れる
すっかり油断してしまっていた
チャンミン「今の・・・僕？」
A「ち、違うっ！！」
ロンドンで最後に見たチャンミンの後ろ姿
どうしても去って行く背中が寂しくて
つい撮ってしまった一枚
まさか、こんな形でバレるなんて思わなかった
A「違うの・・・あまりに紅葉が綺麗だったから・・・」
うろたえながら、言い訳した
顔が熱い
もし、私の気持ちに気付かれてしまったら困る
チャンミン「雑誌みたいに綺麗に撮れてましたよ。」
分かっていないチャンミンにホッと胸を撫で下ろした
ソウンさんは、私の表情をジッと見つめたまま
A「私・・・そろそろ帰ろうかな。」
居心地が悪くて仕方なかった。
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なお(プロフ) - shineさん» きゅーっとなって頂けたら、作者としては一安心しました。そうですね。全く触れられない程遠い関係ではないので余計切ない。想いが募るばかりですよね。まだチャンミンはなにもわかっていないので、ここからの展開が難しいなぁと思いつつあります。 (2015年10月30日 23時) (
レス) id: 39eb0052e1 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - かのかさん» この表現、いつ出そうか狙ってたところに、チャンミンが失恋！これはいいきっかけだな、と← 落ち込んでるときって、何気ない風景が悲しく見えたりしますよね。次章もお付き合い頂けると嬉しいです♪ (2015年10月30日 23時) (レス) id: 39eb0052e1 (このIDを非表示/違反報告)
shine(プロフ) - なおさん、1章終わり、お疲れ様でした。心がきゅーっと締め付けられました。触れられる距離に居るから余計に、心の距離を感じてしまって切ないです。 (2015年10月30日 11時) (レス) id: 9ab110f08c (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - 東京タワーも泣いてる………(T-T)(T-T)(T-T) (2015年10月29日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - amiさん» やん♪ありがと。雨に濡れた東京タワーを思い浮かべながら、切ないラストにしてみたよ。結局この章ではライバルとフラグして終わったっていうね。ヒロインなのに見せつけられて終わり。笑 最強のドS展開にしてみました。いつも応援励みになるよ。ありがとう！ (2015年10月29日 17時) (レス) id: 39eb0052e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2015年10月2日 22時
